2017年05月17日

新人職員の「だれよりもネコずき宣言」に感心する

4月から おなじ事業所ではたらいている20代の男性が、
ネコをかいたいという。
ネコアレルギーだけど、ネコをかいたいという。
新人職員なので、わたしは彼のことをほとんどなにもしらない。
ネコアレルギーなのに、かっても大丈夫ですか、ときくと、
子どものころは、家でネコと犬をかっていたのだそうだ。
おとなになってから、ネコアレルギーの症状がでたらしい。

あろうことか、
「ぼくは、ネコをかってないけど、
 ネコをかっているひとより
 ネコずきの自信があります」なんていう。
子どものころの体験から、そんなふうにおもってるのだろうけど、
ほかのひとがどれだけネコをかわいがっているか わからないのに、
自分のほうがもっとネコがずき、ときめつけるのはへんなはなしだ。
まったく根拠のない自信であり、反論するのもバカバカしいけど、
こういうのは、わかいころしかいえないかもしれない。

彼の発言にわたしがひっかかったのは、
じつは わたしも、自分こそだれよりもネコずきとおもっている
おろかものだからだ。
むすこがまだ保育園にかよっていたころ、
家のネコたちが自分のほうにこないと むすこは不満そうだった。
配偶者はすぐに、そんなことないでしょ、
だっこさせてくれるし、となぐさめたけど、
むすこが「父ちゃんのほうばっかりにいく」というと、
「あ、父ちゃんとくらべてか、それは無理ムリ」と
きゅうにむすこをなぐさめる配偶者のトーンがさがった。
配偶者は、けしてわたしをほめようとしたのではなく、
むしろ あきらめ、もしくはさみしさにちかいつぶやきだった。
これまでに配偶者がくちにした どんなことばよりも
わたしにたいする評価が率直にあらわれており、
いわれたわたしは しみじみといい気分になった。

もういちど
「ネコをかってないけど、
 ネコをかっているひとよりネコずき」
とおもいこんでいる新人職員にはなしをもどす。

わたしはサッカーをしたことがないけど、
サッカーをするひとよりじょうずな自信があります、
なんていうと、ぜんぜん通用しないけど、
どれだけすきかは、目にみえないので、どうとでもいえる。
もし彼が女性にたいして、「だれよりもあなたがすき」と
正面きって堂々といえば、かなり説得力がありそうだ。
このひとぐらい かんたんに「すき」という場合、
たいていはただのおもいこみなわけで、
いわれた女性はじきにがっかりしそうだけど。

それでも、いわれたひとからすると、 わるい気はしないだろう。
根拠のない自信は、最強のくどき文句をうみだしかねない。
わたしにはとてもいえないセリフだ。
本気でいっているのだから、
いわれたほうもいきおいにのまれてしまう。
年をとり、いろいろわかってくると、
こんなふうにストレートな表現はできないけど、
わかいころは これぐらいのかんちがいが必要かもしれないと
だれよりもネコずき宣言に感心してしまった。

posted by カルピス at 21:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | ネコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする