ゆうべは地区の体育振興会に出席する。
総会と、そのあとに懇親会が予定されていた。
どうせたいした意見はでず、沈黙のうちに議題がすすむ
チャンチャン総会だろうとおもっていたら、
いくつも意見がでて 意外ともりあがる。
わたしがすむ地域は、高齢化がすすみ、
自治会への参加がだんだんとすくなくなっている。
それにともない会費収入がへり、
このままおなじ規模の事業計画をたてると、
予算がくるしくなっていく。
安定した会費収入を確保するために、
これまであつめている会費にくわえ、
各地区からさらに5000円ずつを
追加徴収しては、という提案から議論に火がついた。
会費のうえに、さらに5000円なんて
自分の地区に説明できない、というひとや、
追加であつめるまえに、もっとむだな支出を
みなおすべきだ、という意見がでる。
それにたいし、これまでの経緯が説明され、
それぞれにもっともな理があるようにおもえる。
自分の意見をもち、それをほかのひとにもわかるいい方で
はなせるひとが なんにんもいるのにおどろいた。
日本の民主主義は、すくなくとも町内会レベルでは
しっかりと国民のなかに根づいている。
会員の高齢化と、わかものの減少は、
会費の減少だけでなく、
会の存続そのものにもかかわってくる。
役員会は、おなじ顔ぶれがもうながいことつづけており、
あとをひきつごうとするひとがいない。
たいていの企画に参加者があつまらず、
おなじようなメンバーで毎年やりくりしている。
ちかい将来、年にいちどの体育祭すら
ひらけなくなるかもしれない。
地域の体育をもりあげるどころか、
会じたいがつづかなくなりそうだ。
会をどうするか、あんがいはやい段階で
判断をくだす必要があるかもしれない。
何十年まえのやり方を、ずっとつづけてきた弊害もでており、
会員の減少をきっかけに、会そのものをやめたり、
ちがう企画にかえたりする まがり角にきている。
過疎がすすんだ村では、
議会をやめる検討までされているそうで、
体育振興会がなくなるくらいは、
それにくらべると、たいした問題ではない。
ただ、おわりのはじまりとして、
これからどんな経緯をへて
地域の自治会がしぼんでいくのかを、
しずかに観察していきたい。