わたしの誕生日は7月15日だ。
そんなのどうでもいいというひとは、
糸井重里さんちのブイヨンくんとおなじ日だといえば
すこしはおぼえやすいだろうか。
いまさら誕生日をいわう年でもないので、
ほかの日とおなじように淡々とすごしたけど、
自分にプレゼントするのは わるくないかも、
とあとからおもいついた。
アマゾンでブルートゥースのイヤホンをさがす。
SoundPEATS(サウンドピーツ)Q12という
2400円ほどの商品を注文した。
まえからワイヤレスイヤホンがほしかったけど、
線がないだけのイヤホンが ほんとうに必要かというと、
ムダなかいものでしかないような気がしてくる。
これまでになんどかおなじ筋道で
ほしくなる、でも我慢する、をくりかえしてきた。
でもまあ、これはプレゼントなのだからと、
必要かどうかより、あそびの要素を大切にしたいとおもった。
もうのこりの人生はそうながくないのだから、
我慢するより はじめての体験をあじわったほうがいい。
ひとむかしまえのおもいでになるけど、
ノートパソコンをはじめて無線LANにつないだとき、
あんまり快適なのに すっかりおどろいてしまった。
線をいくつもつけたノートパソコンなんて、
ノート型であるメリットをほとんどいかしていない。
ノートパソコンをかかえて部屋を移動しても
ずっとネットにつながっているのは
ものすごく自由で身がるな世界だった。
線につながれたパソコンと、ワイヤレスのパソコンは、
まったく別ものだとつよくかんじだ。
ワイヤレスイヤホンは、あのときのおどろきを
ふたたびわたしにもたらすかも、という予感があった。
線があるかないかは、みかけよりずっとおおきな変化で、
なにかを決定的にかえるのでは。
わたしとしてはめずらしく、
この予想はぴったりあたった。
ブルートゥースのイヤホンをつけると、
ものすごく自由で身がるだ。
なんでいままでつかわなかったのだろう。
イヤホンをつけてあるいているひとを、
あたりまえながら 町でよくみかける。
そのほとんどがコードつきのイヤホンだ。
おおくのひとは、わたしとおなじように、
たかだか線があるかないかのちがいだからと、
ワイヤレスイヤホンにきりかえるのを
あとまわしにしているのではないか。
線につながれていない世界をいちど味わえば、
もうあとにはもどれないだろう。
無線LANと有線ランのちがいとおなじだ。