2017年07月27日

食は、「うますぎてもはやおそろしい」世界へはいりこみつつあるというデイリーポータルZの指摘

デイリーポータルZにのった
「こわがりが厳選するうますぎてもはやおそろしい食べ物6品」
(古賀及子)にかんがえさせられた。
http://portal.nifty.com/kiji/170721200216_1.htm
ふつうによむと、なんのことだかわからないのではないか。
ポイントは「うますぎてもはやおそろしい」にある。
お店でうっているたべものは、
「おいしい」とおもってもらえるように
工夫をこらしているわけだけど、
それにしても限度がありはしないか、という問題提起だ。
一線をこえてしまえば、「うますぎてもはやおそろしい」
世界へと いっきに突入する。

たべもの関係の記事はふつう、
基本的に「おいしい」ものを紹介している。
でも、はたしてほんとうに
「おいしい」をもとめつづけて いいのだろうか。
まってるのは、もしかしたら地獄かもしれない。
それらの反省から、いろんな食材と時間を、
あれもこれもつぎこんで「おいしい」を目ざすのではなく、
おいしさの さらにさきにあるものに
世のなかが目をむけるようになった。
デイリーポータルZでいうと、
「弁当をパフェにする」や
http://portal.nifty.com/kiji/160725197049_1.htm
「揚げ物に油をかけると、すっげーウマい」
http://portal.nifty.com/kiji/170314199029_1.htm
みたいな記事を、このごろひんぱんにみかける。

グルメだなどと、はしゃぎすぎた反動が、
こういううごきとしてあらわれたのだろう。
問題は、記事にあげられた6つの商品が、
はたしてわたしにとっても「うますぎてもはやおそろしい」
とかんじられるかどうかだ。
たとえばラジオをきいていると、歌に関するわたしの感性は、
どうもあまり敏感ではないようにおもえてくる。
司会者とゲストが「いい曲ですね〜」と
もりあがっているのに、わたしにはさっぱりな曲のほうがおおい。
ラジオ番組だから、むりして感動しているときもあるだろうけど、
そればかりではないはずだ。

おなじように、わたしはいわゆる味覚オンチのような気がする。
そもそもおいしいものをほとんどもとめないし、
おいしいとかんじるものは、
やすくて量のあるたべものであることがおおい。
脳みそが、味覚よりも生存に有利なほうをもとめるからだろう。
「うますぎてもはやおそろしい」かどうかは、
味覚にたいする共通の感覚を前提としている。
そのうえで、過剰なうわのせを「もはやおそろしい」レベルと、
評価するあそびごころが この記事の骨子だ。
わたしの味覚は、まだそこまでたどりついていない。
たべものの進化が どのようにこわいか 気になってくる。

posted by カルピス at 21:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | デイリーポータルZ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする