2017年09月02日

『ゆるい生活』(群ようこ)

『ゆるい生活』(群ようこ・朝日新聞出版)

50代のまんなかで、体調をくずした群さんが、
漢方薬局のマッサージにかよい、
だんだん自分のからだとのつきあい方に目ざめていくはなし。

群さんは、からだがひえやすく、余計な水分をためがちな体質で、
とどこおっている水をだすために、
週にいちど、リンパマッサージをうける。
マッサージの先生は、群さんのからだにふれただけで、
ときには顔色や表情をみただけで、体調をいいあてるゴッドハンドだ。
リンパマッサージは、はじめのうちすごくいたいけど、
漢方薬局へかようにつれ、だんだんと余分な水分がぬけ、
体重がへり、なやまされていためまいがおきなくなる。
でも、それで問題が解決されたかというと そうではなく、
老化をむかえつつあるからだと、
どうおりあいをつけていくかが これからの課題となる。
(マッサージをうけるようになって6年がたち)当時よりははるかに体調はよくなってきているけれど、加齢という問題はこれからもずっと続く。体調が回復したのはいいけれど、加齢による身体のトラブルのほうが上回れば、再び体調が悪くなる可能性がある。

私にとって快適にくらすためには、
「増やすよりも減らすほうが大事」
だった。身体によいことをするより、身体によくないことをしないほうがいい。

年齢を意識しすぎないほうがいい、とか
気もちがげんきならいつまでもわかくいられる、
みたいなことがよくいわれるけど、
できればそうありたいとおもいつつ、
わたしはどうしても年齢を気にかけてしまう。
56歳でこんなにたいへんなのだから、
これからどんな老化がまっているのだろう。
トレーニングまえはいつだってからだがだるいし、
記録は年々おちていく。
朝おきたときからのつかれはいったいなんだ。
かといって、なにかが決定的にわるいわけではないので、
コーヒーや寝酒をガマンしてまで健康をめざしたくはない。
群さんのように、ひどい体調不良になやまされなければ、
なかなか習慣はかえられないだろう。
本当に疲れやすく、ふんばりがきかなくなったのは感じる。でもそれならそれなりに、仕事さえやっていれば、だらだらと過ごしてもいいかなと考えている。とにかく、
「無理をしない」
それだけで生きているといった感じなのである。

わたしもまた、トレーニングを中心にした生活ではなく、
「無理をしない」を、
からだがもとめているのかもしれない。
群さんみたいに 毎週ゴッドハンドのマッサージをうければ、
体調もよくなるだろうけど、
わたしの経済力では そんなぜいたくはゆるされず、
「無理をしない」を基本方針に、
自分のからだとおりあいをつけていくしかない。

posted by カルピス at 14:24 | Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする