2017年09月14日

かとうちあきさんが野宿をはじめたころをかたっている

『野宿野郎』編集長のかとうちあきさんへのインタビューが
ツイッターにながれていた。
https://series.yahoo.co.jp/feature/expedition/3/
野宿したいと思い始めたのは中学生からです。その頃、思春期というか、わりと暗い感じだったので「このままではいけない」みたいな思いがあって。「スタン ド・バイ・ミー」(1986年公開)とか、「イージー・ライダー」(1969年公開)とか。そういう野宿映画を見て「おっ、何だこれは。青春っぽいぞ」と 思ったのが始まりです。

「野宿映画」というジャンルわけがおもしろい。
そこをつっこまれると、
えっ? でもなんか、みんなでたき火を囲みながら寝るじゃないですか。そこで主人公たちがいい話をするみたいな。あれは、外で寝る(野宿する)ことによって、きっと成り立っている映画なんですよ。

たしかに、両方の映画とも、たき火の場面が印象にのこる。
仲間といっしょにすごす みしらぬ土地での夜は、
きっと少年たちの記憶に宝物としてきざまれるだろう。
泊まる所を決めちゃうと、そこまで行かないといけないですからね。それってとっても不自由なことですもんね。

ふつうのひとには旅館やホテルがあたりまえだけど、
かとうさんにとっては快適ではなく不自由なんだ。
(高校3年生のときにやった本州縦断について)
誰でもできます! 私もやって思ったのは、「誰でも時間さえあればできるんだ」ってことで、逆にそれが面白かったなぁ。海を渡るのは自力ではできないけど、日本国内の地続きの場所だったら歩いていけば絶対着くみたいな。その感覚がわかったのが面白かったです。

そのときに長いこと野宿をして、なんかどこかで野宿が生活になった瞬間みたいなのが、すごく面白かったんですよね。

「歩いていけば絶対着く」
「野宿が生活になった瞬間」
すばらしい達観だ。
きのうのブログにバックパッカーの旅をとりあげたけど、
5番めにジャンルわけされるバックパッカーとして
かとうさんの野宿は位置づけられるのでは。
野宿をつづけることで、旅と生活のさかいをなくし、
旅にでなくても、旅びとの自由を獲得している。

posted by カルピス at 21:55 | Comment(0) | かとうちあき | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする