肉を200グラム、タマゴを3個、チーズを120グラム、
毎日たべるのだという。
那覇市の「こくらクリニック」の院長である渡辺信幸さんが、
沖縄の肉食文化からおもいついたのだそうだ。
ちょっとかんがえてみても、この量はそうとうな肉食であり、
それだけに大胆な食事法といえる。
一般的には、コレステロールをあげすぎないために
タマゴはいちにちに1個におさえるとか、
バランスのとれた食生活を、とか、
肉より魚をおおくたべて、とか、
ほんとかいなという指針がもっともらしくしめされるなか、
こんなにはっきりと肉食をすすめる食事法は気もちがいい。
気になるのは、お金がかなりかかるのではないか、という点で、
たとえばやすい鳥の胸肉だって100グラム50円くらいはする。
肉とタマゴとチーズで、いちにちにどうしても400円はかかるだろう。
これだけはっきり肉食にかたよると、
炭水化物がはいる余地はないかもしれない。
自然と、糖質制限にもなりそうだ。
これまたすこしまえの朝日新聞で、
糖質制限がはやっているとつたえていた。
外食チェーン店でも、糖質制限のメニューが登場しているといい、
ごはんのかわりに大根をつかったすしが紹介されている。
糖質を制限した食事は、
糖尿病の治療という点でも効果が期待されている。
いっぽうで、糖尿病の専門医は、いまだに糖質制限をみとめていない。
日本糖尿病学会は13年、「現時点では糖尿病患 者に勧められない」との提言を出した。予防効果も結論は出ていないという。ダイエット効果について、佐々木敏・東大教授(社会予防疫学)は「糖質制限で減らしたカロリーを脂質など他のもので補わなければ効果はある」としつつ、「『ご飯ものを減らしたからおかずをもう一皿』となると本末転倒です
自分のなわばりをまもろうと、
むかしながらのカロリー制限食にしがみつき、
患者に不自由な食事と必要のない我慢をもとめる。
そんな医者がおおいなかで、渡辺さんがうちだした食事法は画期的だ。
ダイエット法ではなく、健康法というのがとてもいい。