2017年10月05日

『肉・卵・チーズで人は生まれ変わる』(渡辺信幸)

『肉・卵・チーズで人は生まれ変わる』(渡辺信幸・主婦の友社)

先週の朝日新聞で、渡辺氏の食事法をはじめてしる。
おもしろいかんがえ方なので、図書館にあった本書をよんでみた。
すこしまえなら、極端な説をとなえる いかがわしい食事法と
きわものあつかいしただろうけど、
糖質制限の一種としてみるとすんなり理解できる。

タイトルにあるように、肉と卵、
それにチーズを積極的にとりいれる食事法で、
それぞれの頭文字をとってMEC食というのだそうだ。
いちにちに、肉を200グラム、卵を3個、チーズを120グラムたべる。
注意するのは、よくかむことだけで(ひとくち30回)、
カロリーをおさえろとか、脂質のとりすぎに気をつけろとか、
こまかな制限がないのがとてもいい。
たべてはいけないものがなく、気もちのうえで楽にとりくめそうだ。

ふつうだと、ねるまえの食事は
さけるようというアドバイスがおおいなかで、
この食事法はおなかがすけば、いつたべていい。
食物繊維をむりにとる必要もなく、
野菜さえ べつにとらなくてもいい、とかいてある。
とにかく、肉・卵・チーズをたべるだけだ。
これまでただしいとされてきた食事と かけはなれている。

椎名誠さんの旅ルポで、南米のガウチョたちが
朝から羊のステーキをたべているようすが紹介されていた。
こんな食事をつづけたら、生活習慣病にまっしぐら、
みたいな気がするのに、本書のかんがえ方によると、
べつに問題ないことになる。
コレステロールや中性脂肪がたかくなるのは、
脂質のたかい食事をつづけたからではないらしい。
どうも、わるいのは 糖質だけで、動物性たんぱく質や脂質は、
いくらたべても問題ないというのが、渡辺さんのかんがえ方だ。
ここまで極端だと すっきりして気もちがいい。
塩分のとりすぎでは?
尿酸値があがりませんか?
コレステロール値がたかくなりそう、
そんな読者からの疑問にも、
ぜんぶ問題ないと、のらりくらりしりぞける。

ラーメン屋さんで、ギトギトのぶあついチャーシューが
ずらっとどんぶりにはりついている
チャーシューメンの大盛を注文するひとをみると、
なんてむちゃなことをするんだ、
中性脂肪がふえるぞ、なんておもっていたけど、
これこそがただしいラーメンのたべ方だったとは。

欧米型の食生活で、病気になるのはなぜなのか。
なぜ日本型の食事は健康的といわれていたのか。
糖質の問題点がいろいろ指摘されるようになっているのに、
おおくの医者はなぜいまだに
むかしながらの「バランスのとれた食事」をすすめるのか。
そもそも、食事におけるバランスとはなにか。

じっさいに、3日ほどためしてみた。
野菜をたくさんたべないので、
たべる量がコンパクトになるかんじだ。
満腹までたべず、腹八分目でやめても
必要なカロリーをとりいれているので満足感がある。
いまのところ、からだの調子もわるくない。
この食事法をつづけたとき、長期的に、
どんな結果をまねくのかをしりたくなった。

posted by カルピス at 20:56 | Comment(0) | 健康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする