2017年10月14日

ミッション・インポッシブルな手ぶらでの散歩

せんじつでかけた20キロの散歩を、わたしは手ぶらであるいた。
ジョギング用のウエストポーチにスマホとお札をいれただけ。
ズボンのポケットに小銭いれとハンカチ。
ジョギングでさえ、ペットボトルをもってはしるわたしなのに、
こうして完全な手ぶら、ポケットもスカスカの状態は
かなり大胆な「装備」だ。わたしとしては、きわめてめずらしい。
相棒の散歩の達人でさえ、ちいさなバックを肩にかけていた。

時速6キロのはやあるきだけに、手ぶらのありがたさがわかる。
いつもなら、着がえのTシャツ・天気によっては雨具、
お茶のはいったペットボトル・文庫本など、
デイパックになんだかんだとものをいれるところだ。
雨にぬれたり、汗ばんだ服を我慢するといった、
「リスク」をおかさなければ冒険はできない。

わたしは「必要最小限の装備」というイメージにあこがれている。
荷物を山ほどもって現地にはいる古典的な冒険旅行も
それはそれで興味をひかれるけれど、
ギリギリの荷物しかもたない軽装スタイルもまたすばらしい。
まえによんだ『奥アジア冒険5600キロ』は、
バングラディシュからウルムチまで、
ふたりのイギリス人が自転車でかけぬけるはなしだ。
自炊道具はもたない。ひとがすむ集落までなんとかたどりついて、
たべさせてもらうしかない。
いかなる食糧も携帯しないというのが基本方針で、
パンやビスケットさえもたない。
水を1リットルが、自分たちにゆるしている「食糧」のすべてだ。
もしたべものをひとからもらったら、
それをぜんぶたべてから出発するという徹底ぶり。
この旅行にもとめられるのはスピードだ。
たべものにありつくには、まえにすすむしかない。
ふたりは、工具に穴をあけてまで、軽量化につとめ、
最低限の装備によってウルムチまでたどりつく。

わたしは、手ぶらで松江市内をあるきまわり、
気分だけは『奥アジア冒険5600キロ』のつもりだった。
水もカサも、アメちゃんさえもたない。
なにももたないいさぎよさに、自分でよっていたかもしれない。
とちゅうでくちにしたのは、地ビール館でのビールだけだ。
インポッシブル、とまではいわないけど、
わたしにとってはかなりハードルのたかいミッションをぶじにおえた。

posted by カルピス at 09:09 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする