書評家の斎藤美奈子さんに
『たまには、時事ネタ』(中央公論社)という著作がある。
本の評論だけではなく、斎藤さんだって時事ネタをかくのだ。
2001〜2006年にかかれた時事ネタコラムで、
ひさしぶりにめくってみると なつかしいし、おもしろい。
それにあやかって、というわけではないけど、
わたしもたまには時事ネタをかいてみよう。
と、いっても、ひさしぶりに投票した、というだけのはなしだ。
それだけ世のなかのうごきをうれいたわけではなく、
ただなんとなく、がニュアンスとしてはちかい。
このまえ選挙にいったのは、いつだっただろう。
国政選挙(っていうんだっけ?)にしても、
地方選挙にしても、あまりにも不毛な選択がつづき、
選挙にいく気をなくしていた。
今回にしても、とくに日本のゆくさきを心配したわけではなく、
なりゆきにすぎない。
台風がちかづき、暴風雨がふきあれているので、
いつもとちがったことがしたくなったのかもしれない。
夕方5時20分の投票所には、
わたしのほかにも5,6人がおとずれていた。
夕方にラジオをきいていたら、午後4時の状況としたうえで、
投票率が26%、前回を2.8%したまわっているそうだ。
たかいのが、東北地方の県で、最低は沖縄の19%くらいだという。
8時までまだ時間があるとはいえ、
今回の選挙はずいぶん話題になっていたのに、
それでも20%代とは、あまりにもひくいのでおどろいた。
沖縄のひとにしてみたら、基地問題やオスプレー、
最近でもヘリコプターの墜落事故と、
それにもかかわらず強行に運転が再開されたりで、
本土に一貫してめちゃくちゃなあつかいをされつづけているのだから、
国政選挙があるからといって、
いまさらたいして期待する気になれないだろう。
わたしにしても、これだけ与党がやりほうだいなのに、
あいかわらず与党有利の予測をきいて理解にくるしんでいた。
そんな選挙にいく意味があるのかとおもってしまう。
小池氏が「希望の党」をたちあげたときには、
おもしろくなってきた、とおもったけど、
そのあとの「排除発言」が問題になり、
うごきにブレーキがかかってしまった。
政策が一致しないのに、おなじ党として活動はできないだろうから、
いいかたこそ直接すぎたかもしれないけど、
小池氏の発言は当然におもえる。
ひさびさにおとずれたチャンスを、野党側はふいにしたようだ。
ま、いいけど。
おちるところまでおちてしまえば、
これからの日本がどうなるのか はやくわかる。