ACL(アジアチャンピオンズリーグ)の決勝第2戦で、
浦和レッズがサウジアラビアのアルヒラルに1-0と
勝利をおさめている。
2試合の合計は2-1となり、浦和がアジアチャンピオンの座についた。
浦和のACL優勝は、ちょうど10年まえの2007年にさかのぼる。
まだかけだしのチンピラみたいなサッカーファンだったわたしは、
ACLなんてまったくしらなかったし、その結果として
クラブワールドカップに出場できる権利をえたことも
もちろん記憶にない。
10年のあいだに、いろいろあった。
浦和にとっても、わたしにとっても。
クラブワールドカップは、
タイトルに「クラブ」がつくことからもわかるように、
世界一のクラブをきめようという大会だ
(「ワールドカップ」は、世界一の国をきめようとしている)。
ヨーロッパと南米のクラブに有利な日程のため、
世界一をきめるに大会としては不公平さがめだつ。
ガチンコの大会というよりも、それぞれの地域で
めでたくチャンピオンになったおいわいに、
おまつりをひらいて はでにたのしむ大会、
とわたしは解釈している。
2007年のクラブワールドカップで、
浦和はACミランと対戦し、0-1でやぶれた。
0-1というと、最相得点の接戦みたいだけど、
内容は圧倒的にミランだったように記憶している。
試合がおわったあとで、浦和のある選手が、
ミランのカカ選手にユニフォームの交換をもうしでて、
「あなたのファンです」といったそうだ。
志のひくさをなげくよりも、
当時の日本にとって、イタリアリーグ(セリエA)は
雲のうえのような存在であり、
名目上は浦和がアジアのチャンピオンといえども、
とても対等な関係とはいえなかった。
浦和の選手が、カカにあこがれていたのもすんなり納得できる。
両クラブのたち位置には、圧倒的ともいえる差があった。
いまでは、おおくの日本人選手がヨーロッパでプレーするようになり、
有名なクラブも、けしてはるかうえの存在ではなくなった。
ドイツ・イタリア・スペイン・フランス・イングランドで、
日本の選手が外国のスーパースターとおなじピッチにたち、
日常的な風景として定期的に試合をくんでいる。
とはいえ、日本のおおくの選手は、
世界レベルでの試合を経験する機会にとぼしく、
それが日本と世界との壁をあつくしているひとつの要因だ。
クラブワールドカップへの出場により、
浦和の選手たちが、世界とたたかうよい機会となるようねがっている。
浦和のACL優勝をたたえるとともに、
クラブワールドカップでの活躍に期待したい。