2017年12月31日

パーイの郊外を散歩する(旅行10日目)

6時にアザーンがはじまった。
屋台をまわっても、回教徒が目につくし、
ハラルをうたうレストランや、
ベジタリアンむけの料理をいたるところでみかける。
きょうは、パーイですごすさいごの日。
もうやりたいことはぜんぶすませたので、
きょうはパーイの郊外へ、散歩にでかける。
あるくのがすきだと、旅行のときにたすかる。
田舎道をあるけば、それでたのしいのだから
お金はかからないし、お腹はすくし、ヒマはつぶせるし。
大晦日をむかえ、パーイの市内はすごい交通量になってるけど、
すこし郊外にでれば のんびりあるける。
きょうえらんだコースは、往復で3時間くらい。
鳥がさえずり、牛が草をはみ、のどかでとてもいい道だった。
すこしぐらい坂があっても、あるいてなら ぜんぜん問題ない。
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あるきながら、ちかい将来に予定している
サンティアゴ=デ=コンポステーラの巡礼におもいをはせる。
こんなかんじで田舎道をあるくのはいい気分だけど、
それをなんにちもわたしはつづけられるだろうか。
いちにちにあるく距離は、自分の体調と相談するとしても、
いちにちに20〜30キロはあるくちからがないと、
ながい巡礼コース(フランス・800キロ、スペイン・800キロ)を
あるけとおせられない。
きょうなんかは、1キロくらいしか荷物をもってないけど、
本番の巡礼では、食糧もいれると10キロのリュックになるだろう。
すこしまえまでは、体力だめしのイベントくらいの ノリだったけど、
いま56歳という年齢をかんがえると、ほんとうに
自分の存在をかけた一大チャレンジとして巡礼にとりくまないと
かんたんにはねつけられてしまいそうだ。
キリスト教徒ではないけれど、わたしにとって、
一生をふりかえるマジな巡礼になるのではないか。
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あるいていると、いろんなことが頭をかすめる。
旅行のたのしさとはべつに、
平凡な日常のありがたさがわかってくる。
この10日間、さんざん自由にうごきまわれたので、
わたしの旅行熱はすっかりみたされた。
旅行がすき、といっても、わたしの欲求はその程度なのだ。
あしたはチェンマイにむけて移動し、
帰国にむけたうごきへうつる。
これからさいごのナイトバザールをうろついて、
家族へのおみやげをさがしてみる。
おみやげをかう気もちになったのは、
気もちが日本へむかっているのだろう。

posted by カルピス at 20:28 | Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月30日

喫茶店でネコとあそぶ(旅行9日目)

旅行中はブログのアップがかんたんだ。
日記でいいので、朝からのできごとをおいかけたら
すらすらかける。
でも、だんだんとくにやることがなく、
朝ごはんをたべて、昼ごはんをたべて、昼寝して、
マッサージにいって、夕ごはんをたべてからねました、
みたいになると、いくらなんでもひどい。
きょうは日記からはなれ、
旅行ちゅうにかんじたことをかいてみる。

ゆうべは、パーイのメインストリートにある
雑貨をあつかう喫茶店でコーヒーを注文する。
ジンジャーティーやレモングラスティーをだす店で、
なんだかお金もうけをはなれた雰囲気がある。
日本でいえば、障害者の事業所が、
社会となじみにくいひとに居場所を提供したようなかんじ。
ちゃんとしたのみものをだしながら、
お客さんのなやみまできいてくれそうだ。
注文したコーヒーをわたしがまっていると、
ちかくのイスにネコがあがりこんだ。
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手もちぶさただったし、もともとネコがすきなので、
おじゃまになるかなと心配しつつネコにはなしかけ、
いやがらないようなので、あたまに手をおき、
だんだんからだぜんたいをさわらせてもらった。
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ネコがきゅうにうごくので、おこったのかとおもい
手をひっこめると、そうではなかった。
ネコは気もちがよくなって だらしないポーズにうつり、
もっとなでるようにもとめたのだ。
わたしに気をゆるしてくれたのだろう。
ひさしぶりにネコのおなかをさすり、
充実した肉球をほめ、ほっぺやアゴをなでた。
これは自慢ばなしになるけど、
これだけみじかい時間にわたにこころをひらいてくれたのは、
わたしのネコあつかいのうまさでもある(えへん)。
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旅行ちゅう、はなしあいてがおらず、
さみしい時間がおおかったわたしを、
このネコはみごとになぐさめてくれ、
ネコにふれたあと、わたしはかんぜんに精神を回復していた。
これがネコカフェのだいごみなのかと、
ネコだけがもつ特別なちからをおもいしる。
わたしがはたらく事業所は、ちかじか喫茶店をひらく予定で、
こんなお店にしたいとヒントになった。
雰囲気と、ネコと。ネコカフェがいい。

もうひとつは、認知症になったときの旅行について。
わたしは、できれば歳をとっても
いまみたいな旅行をつづけたいとおもっているけど、
認知症になったら、旅行はかなりむつかしいな、
というのが旅行ちゅう、ことあるごとにかんじている。
旅行は記憶にたよることばかりだ。
いまからなにをするか、あしたはどこへゆくか、
ホテルの部屋にわすれものはないか、
貴重品はちゃんともっているか、
でかけるときにカギをしめたか、などなど。

なので、わたしにできるのは、
旅行にいきたいひとを手だすけする役割だ。
つきそいがしっかりしていたら、
認知症のひとでも安心して旅行ができる。
こまるのが、いっしょに旅行した事実をわすれられることで、
せっかくこまかい配慮のうえ、ぶじに旅行からかえったとき、
「おつかれさまでした。はやくわたしを旅行につれていってね」
なんていわれたら、ヒザうらかっくんをきめられたみたいに
がっかりして しばらくたちなおれないだろう。

posted by カルピス at 18:27 | Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月29日

スクーターでパーイ近郊をまわる(旅行8日目)

オートバイをかりて、パーイ近郊をまわる。
オートバイはわたしのあこがれである
ホンダドリームかウェイブがよかったけど、
どの店にもおいてなく(もうあつかってない、といわれた)、
ほかのマニュアル車は値段が倍ぐらいするので、
オートマチックのさえないスクーターで手をうった。
1日のレンタル料が250バーツ(約870円)。
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とくに目的の場所があるわけではないので、
てきとうにはしる。
まず、パーイ市内を一望できるお寺へ。
そのあとは滝をみにいく。
観光をしていると、たかいところへあがるか、
滝をみにいくことになりやすい。
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滝はぜんぜんたいしたことなかったけど、
そのさきへも観光客がいくのでわたしもバイクをすすめてみると、
竹であんだ橋が田んぼのなかにかかっている場所にでた。
わたしとしては、ずいぶん奥の奥まではいりこんだつもりだったのに、
ここも観光地になってるようで、
ついてみると休憩所もあり、観光客がたくさんやすんでいた。
国道をとばすより、ちいさな道を時速40キロぐらいで
トコトコはしるのがすごく気もちよかった。
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この滝めぐりで味をしめ、午後からもちいさな道をいくと、
滝があると看板がでていたので、そっちへまがる。
こんどは、道が泥だらけで、水たまりもできている。
なんどもハンドルをとられ、たおれそうになった。
どこまでいっても滝はなく、
こころぼそくなったころ、ようやく川にでた。
たまたまそこにいたのか、観光地である滝が職場なのか、
おじさんがいたので「ここが滝?」とたずねると、
そうだ、という。
でも、ぜんぜん滝はみえない。
この川のさきにあるのだろうか。
とてもバイクではこえられないし、
あるいてわたるほどのガッツもないので、
いちおう到着したことにして ひきかえした。
バイクもくつもどろだらけになり、
ガソリンものこりがとぼしくて、
なかなかタフな滝めぐりだった。
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バイクではしってみてわかったのは、
パーイの場合、あるいたり自転車で
ほとんどの場所はまわれる。
パイクでたのしいのは、田舎道をゆっくりはしるときだ。
日本人コミューンという「ムーンビレッジ」にいけたらよかったけど、
たずねたいような、そこまでしなくてもいいような、
気もちの準備ができなかったので、
積極的にさがさずに、ぐうぜんのであいにまかせた。
「ムーンビレッジ」の看板を気にしながら
バイクをはしらせたけどみつからない。
こんかいはご縁がなかったようだ。

posted by カルピス at 20:29 | Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月28日

自転車をかりてパーイの町めぐり(旅行7日目)

3泊したゲストハウスから、
すぐちかくの「パームハウス」にうつる。
きょうからここで4日お世話になる。
ロッジ風のつくりで、まえの宿とおなじだけど、
こまかいつくりはこっちのほうがいきとどいている。
ただ、Wi−Fiが不安定で、つながったり、つながらなかったり。

きょうは自転車で、パーイのまわりをはしるつもり。
お天気ではないものの、雨はあがり、自転車にのれる。
レンタル料がいちにち100バーツ(350円)で、
パスポートをあづけないといけなかった。
かりたマウンテンバイクは、かなりガタがきており、
ギヤはうまくきりかわらないし、後輪ブレーキがきかない。
サドルの角度をなおしてくれとたのむと、
「できない」とことわられた。愛想のわるい店だ。

おとついあるいていった温泉の方向へ自転車をこぎだす。
あるくと2時間かかったのに、自転車では30分でついた。
やはり、このまえわたしがはいったのは リゾートホテルの温泉で、
そのすこしさきに自然公園として「タ・パイ温泉」が管理されていた。
温泉が川のようにながれ、ところどころに池ができていて、
水着にきがえてそこにつかるわけだけど、
入園料が300パーイもかかるのに更衣室もなく、
温泉なれている日本人としてはあまりたのしくない。
お湯は上流ほどあつく、くだるほど温度がひくい(33℃)。
いちばん上流の温泉(池)は、手がつけられないほどあつい。
うけつけで卵をうっており(3個で100円弱)、
竹カゴにいれて20分すると、ゆで卵ができた。

かえりはべつの道をとおる。
第二次大戦のとき、日本軍がつくったという鉄橋があり、
観光名所になっている。
チェンマイからパーイにくるとき、
あまりにもカーブのおおい山みちなのであきれたのに、
よくこんなところまで日本軍がやってきて、
こんなにりっぱな鉄橋をつくったものだ。
つくらされたひとは、さぞたいへんだっただろう。
かえり道は、きた道よりもおおきいけど、
とおまわりのようで、パーイの町まで1時間半かかった。
ちょうどいい運動になり、そのあとはお約束のマッサージだ。

50肩なのか、1年ちかく左肩のいたみがつづいており、
この旅行ちゅうのマッサージで、なんとかなればありがたい。
お店では、いろいろなマッサージをえらべるけど、
わたしはこれまでいつも タイ式マッサージをおねがいしてきた。
きのう背中だけのマッサージにしたら いいかんじだったので、
でもあまりじょうずなひとではなかったから、
きょうは別の店でためしてみた。
残念ながら、きょうもあまりうまくないひと、
おそらく初心者のマッサージ師にもまれ、
いたいところに手がとどかない はがゆいおもいを味わう。

あしたは、オートバイをかりて、
とおくまで足をのばすつもり。
・散歩
・自転車
・オートバイ
と、わたしがすきな活動を、
パーイはぜんぶたのしませてくれる。

posted by カルピス at 21:23 | Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月27日

フルマラソンをはしったら、どれだけ自分にごほうびをあたえるか

きょうのパーイは朝から雨がふった。
すぐにやむだろうと かるくかんがえていたら、
けっきょくいちにちじゅう、ふったりやんだりがつづいた。
乾季のタイで、雨により停滞させられるとはおもわなかった。

ちかくの店へ、朝ごはんをたべにいくついでに、
宿のうけつけで4日延長したいというと、
「満室だからだめ」とあっさりいわれた。
冬やすみのこの時期は、観光客でにぎわうシーズンらしい。
宿がきまってないのはこころぼそいので、
雨のなか宿さがしにまわる。
何軒めかで、いまの宿より100バーツたかい
1泊500バーツのゲストハウスがみつかった。
12月30・31日は、年末の特別料金で600バーツだともいわれる。
まよわず4日分しはらった。

雨がふると、本をよむぐらいしかすることがない。
キンドルで佐藤正午の『ジャンプ』をよみおえ、
おなじく佐藤正午の『鳩の撃退法』にうつる。
もしかして、佐藤正午はタイトルで損をしてるのではないか。
『ジャンプ』ときいて、手にとるひとがどれだけいるだろう。
『鳩の撃退法』はもっとひどい。
どちらもすごくおもしろいのに、
タイトルが邪魔をしている気がする。
『ジャンプ』は、もしも、のものがたりだ。
もしあのとき、ああしていなければ。
ガールフレンドの失踪が、
いろんな「もしも」とつながって、
ものすごくはなれた状況をまねいてしまう。
ラストちかくでは、よんでいてドキドキしてくる。
そのひとの人生で、なにが どんな結果をまねくのか、
だれにもわからないおそろしさ。

いぜんのブログに、
「フルマラソンをはしったらどれだけえばれるか」
をかいたことがある。
http://parupisupipi.seesaa.net/article/240994889.html
42.195キロを完走するのは、どれだけえらいことなのか。
おなじような問題意識から、
「フルマラソンをはしったら、
 どれだけ自分をあまやかしてもいいか」
という疑問がある。
わたしは、こんかいのチェンマイマラソンを、
6年まえよりも12分はやくはしれたので、すごくよろこんだ。
この事実は、客観的にみて、
どれだけのごほうびにあたいするだろう。
わたしは、レースのあった夜に、2ヶ月の禁酒をやぶり、
いっしょにはしったレース仲間とビールで乾杯した。
そのあとは、ひとりマルガリータでまたおいわいしている。
レースのあとパーイにきたのもごほうびのつづきで、
パーイでまいにちマッサージにかようのも
これまた自分へのごほうびのつもりだ。
いったいどれだけ自分をあまやかしたら、わたしは納得するだろう。
フルマラソンの完走は、どれだけ甘えてもいい「達成」なのか。

みんな、それぞれの事情があるわけで、
客観的にみたごほうびの相場があるとはおもわないけど、
それにしてもあるていどの線をひけるのではないか。
マラソンを完走したひとに、
どんなごほうびを自分に用意したのか
インタビューしたらおもしろそうだ。
2ヶ月ぶりにお酒を自分にゆるし、
レースのあと一週間のバカンスをパーイですごすわたしは、
けっこう自分にあまいランナーかもしれない。
6年まえよりもはやくはしれたのは、
わたしにとって できすぎの結果であり、
つぎにもしマラソンをはしることがあっても、
そううまくいくとはおもえない。
そんな背景から、ごほうびを大判ぶるまいしているのだけど、
いいかげんにしろと、おこったお天道さまが
乾季のパーイにありえない雨をふらせたにちがいない。

posted by カルピス at 18:50 | Comment(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月26日

パーイ近郊の温泉へ

7時におきだし、宿のちかくの店で朝ごはんをたべる。
パーイは山のなかの町なので、チェンマイよりも もっとすずしい。
はく息がしろいほど気温がさがっている。
ひるまは蚊がとんでいたので、
夕べは蚊取線香をかおうとコンビニにはいった。
店員さんに、「蚊取線香が必要ですか?」ときくと、
いらない、さむいぐらいだ、といわれたので、かわずにすます。
夜は部屋にある毛布だけではさむかったので、
もってきていた寝袋をひっぱりだす。

ベッドがかたく、ねているあいだに腰がいたくなった。
わたしは、からだをうごかさないと、腰がいたくなりやすいので、
なるべくからだをうごかしたい。
そういえば、わたしはあるくのがすきだったじゃないかと、
いまさらながらおもいだした。
それまでは、オートバイをかりることばかりをかんがえていたけど、
まずはあるいてパーイの町をよくしったほうがいい。

というわけで、きょうは散歩がてら
パーイ郊外にある温泉へでかけることにした。
ふつうならオートバイをかりるところだけど、
7キロぐらいと、ホテルのひとがいっていたので
大丈夫だろうとあるきだす。
パーイの町をでると、道にはほとんど表示がなく、
この方向でいいかどうかがよくわからない。
温泉にたどりつけなくても、ながい散歩だとおもえばいい。
あるいているうちに調子がでてきて、
ひごろの散歩みたいにたのしくなってきた。

2時間ほどで温泉につく。
温泉はリゾートホテルのなかにあり、
うけつけで100バーツ(350円弱)しはらう。
おおきな温泉1つ、ちいさな温泉2つ、
それにプールがあります、といわれた。
プールといわれてみ、さむいのでおよぐ気にはなれない。
ちいさな温泉のうちのひとつは、お湯がぬかれていた。
おおきな温泉のそばにある更衣室で服をきがえて水着になる。
湯はすこしぬるめだけど、温泉らしく、
だだんからだがあたたあってきて、汗がでてきた。
「おおきな温泉」といっても、公衆浴場の湯船ぐらいのひろさで、
わたしのほかに5、6人のお客がお湯につかっている。
なにもすることがなくたいくつなので、15分ほどでお湯からあがる。
からだをあらったり、いろんなタイプの湯船があるわけではないので、
すぐに時間をもてあましてしまう。

きがえると、あとはきた道をひきかえすだけだ。
お昼ごろになると日ざしがきつくなり、
半ズボン・Tシャツでも汗ばんでくる。
あるいて温泉へいくのはいいけど、
かえりは自転車なりバイクなりをつかったほうがいい、
というのがきょうの温泉ゆきでえた教訓だ。

いきとかえりをおなじ道をあるいたので、
単調ではあるけれど、そんなにたいくつはしない。
道の両側には田んぼや畑がひろがり、
山にはいると、乾燥した林がつづいている。
とおくにはたかい山なみがみえ、
あのむこうがミャンマーかとおもうと
(ほんとはぜんぜんまだミャンマーではない)
はるばるとおくへきた気分になった。
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あとで地図をみると、どうもわたしがめざしていた温泉は、
もうすこしさきにあったみたいだ。
わたしがはいったのは、リゾートホテルの温泉であり、
これとはまたべつに、公共の温泉があるようだ。
自転車かバイクをかりて、またたずねてみよう。


posted by カルピス at 18:59 | Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月25日

パーイへの移動(旅行4日目)

マラソンをはしりおえたので、
きょうから旅行はつぎのステージにすすむ。
なんてかくともっともらしいけど、
ホテルのいりぐちに、タイ北部の町、
パーイへのツアーがはりだされていたので、
気もちをうごかされてパイにきめた。
すこしまえによんだ大野哲也の
『旅を生きる人びと』(世界思想社)に、
パーイでくらしている日本人がとりあげてあり、
いってみたかった町だ。

けさ10時すぎに旅行会社の車がホテルにむかえにくる。
そのあといくつかのホテルをまわり、旅行者をあつめて
チェンマイの郊外にあるバスステーションへ。
そこでまたいくつかの車にふりわけられた。
パイは、山のなかにある町なので、
かなりけわしい道なのは覚悟していたけど、
すごいカーブと坂の連続で、
車にさほどよわくはないわたしでも、
だんだん気もちわるくなってきた。
チェンマイから100キロていどしかはなれていないので、
3時間ほどのドライブでついたものの、
とちゅうずっとパーイにきめたのを後悔していた。
でも、ついてみると すごくいごこちよさそうなのでうれしくなる。

パーイは、予想してたのより10倍ぐらいおおきな町で、
ラオスのバンビエンみたいに、自然をいかした
アクティビティに人気があるみたいだ。
町の中心らしいところに車がついたので、ホテルをさがす。
おもてどおりはかなりにぎやかだけど、
すこしとおりをはいればしずかなゲストハウスがあった。
わたしがねがっていたようなしずかな敷地のなかに
いくつかのコテージがならんでいる。
1泊400バーツ(1500円ほど)なので、おもわず3泊もうしこむ。
自転車やバイクをかりてパーイの周辺をたずねてみよう。
自分の部屋のまえで本をよんでもくつろげる宿だ。
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本といえば、チェンマイのホテルに
よみかけの『ジャンプ』(佐藤正午)をわすれてしまった。
荷づくりする時間はたっぷりあり、
わすれものがないようなんども確認したので、
わすれたのに気づいたときは、しんじられなかった。
リュックのあちことをさがすけど、ほんとうにない。
部屋をでるまえ、あれほどたしかめたつもりなのに。
パーイの宿につくと、まずキンドルで
『ジャンプ』をダウンロードする。
さいわいWi-Fi環境がよく、すぐにペーパーホワイトにおさまった。
このまえアマゾンでかったのも佐藤正午の『鳩の撃退法』だ。
佐藤正午の本は、とちゅうでとてもやめられないおもしろさなので、
こんかいのように、旅行のさいちゅうにわすれたりすると、
かなりあわててしまう。
またよみつづけられるようになったからよかったけど、
いったいわたしはなにをやってるのかと、がっくりきた。

posted by カルピス at 21:34 | Comment(0) | 旅行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月24日

2017年のチェンマイマラソンを、ぶじにはしりおえる

2017年のチェンマイマラソンを、ぶじにはしりおえる。
結果からいえば、4時間39分41秒と、
6年まえの初マラソンより12分いいタイムだ。
なんとかはしりつづけられ、とてもよろこんでいる。
ゴールすると、すぐに記念のメダルとTシャツをわたされ、
胸につけたゼッケン(にはられたタグ)から
タイムだけでなく、フルマラソン参加者のうち何位だったか、
性別では何位だったか、年代別・性別では何位だったか
を印刷した紙がわたされる。
わたしがマラソン大会の常識をしらないだけかもしれないけど、
これだけの規模(1万500人の参加者)と、
55カ国、2700人の外国人参加者をさばくのは、
かなりの運営力が必要なのではないか。

マラソンは、初マラソンはあんがいうまくいくけど、
2どめは失敗しやすいといわれている。
つい調子にのってとばしてしまうのだろう。
それがわかっていながら、わたしはまえをはしる
きれいな足の女性にくっつく作戦をとった。
わたしの走力より、ちょっとうえの彼女は、
いいかんじでわたしをひっぱってくれた。
残念ながら、10キロ地点でトイレにいかれたので、
ほかの女性ランナーとのランにきりかえる。
そうやって、なんにんかの女性ランナーにたすけられ、
30キロまでいくと、あとは根性をだして
ばんばりつづけるしかない。
笑顔をわすれないこと、それでもくるしいときは、
SHISHAMOのk「明日も」をおもいだすこと、
をわすれないではしった。
それでも、どしようもないほど30キロ以降はくるしい。
そのくるしさをおしえてくれるのがフルマラソンであり、
なんとかにげずにたちむかえたことをうれしくおもう。

はしりながら、なにかの異変、たとえば
足がつるとか、ヒザがいたくなるとか、
まったく足がまえにでなくなるとかが
いつおこるかとヒヤヒヤしていた。
さいわい、さいごまでからだがいうことをきき、
笑顔(だったとおもう)でゴールできた。
でも、ダメージはかなりつよく、ホテルへのかえり道は、
足をひきずりながらでないとあるけないし、
マッサージにいってもほとんどつかれがとれない。
わたしがとまっているホテルには、
マラソン大会に参加したひとが何人もおられ、
さほどつかれをみせずにかえってこられている。
それだけわたしはギリギリまで自分をおいこんだのか、
ほかのランナーの余裕をさすがだとおもうべきなのか。

とにかく、レースはおわった。
6年まえよりタイムがいいなんて、
わたしとしてはできすぎだ。
もうはしらなくてもいいのが、すごくうれしい。

posted by カルピス at 19:28 | Comment(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月23日

マラソンレースのうけつけをすませる(旅行2日目)

あすのレースをひかえ、きょうのタスクは
大会本部でエントリーを確認すること。
スタート地点のターペー門へいくと、
おおきなテントがはられ、
はしる距離によっていくつものテーブルがおかれている。
大会本部.JPG
55カ国、1万500人が参加するとパネルにかかれていた。
6年まえにはしったときは3000人程度だったはずで、
数倍の規模におおきくなっている。
まえは、ぜんじつのエントリーでもうけつけたとおもうけど、
こんかいは、さすがにそんなのどかな雰囲気ではない。
フルマラソンのテーブルをたずね、パスポートをだすと、
かんたんに予約が確認できた。
うけとった参加グッズに、タイムを自動的に記録する
タグがはいっていないので、どうしたのかとおもったら、
すでにゼッケンにはってあった。
足首にまくよりも気がきいているので感心した。
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こんかいの旅行は、30リットルのリュックと、
ウエストポーチをつかっている。
ウエストポーチなんて、いかにも旅行者みたいではずかしいけど、
便利だし、オートバイをかりたときにも
役にたつだろうという判断だ。
わたしがすきな辺境作家の高野秀行さんもウエストポーチ派だ。
あれだけ旅なれたひとがつかうのだから、
わたしごときが かっこを気にしなくてもいいだろう。
空港や、チェンマイの町をあるく旅行者をみると、
ウエストポーチをつけてるひとなんてみかけない。
かんぜんに時代おくれなのだろうか。

レースのうけつけをすませると、あとはすることがない。
ターペー門のちかくを散歩して、
喫茶店にはいったり、昼ごはんをたべたり。
昼ごはんのあとは もちろん昼寝で、
そのあとはマッサージというながれだ。
わたしの旅行にありがちな、怠惰ないちにち、ではなく、
レースにむけた たいせつな準備として位置づけている(えへん)。
きのういったマッサージ店は、
マッサージのさいちゅうに3ど携帯電話がかかってきて、
そのつどサービスがとぎれてしまった。
ほかのお客さんが「テレフォンマッサージ」とわらっていた。
テクニックもそうたいしたことなくて残念だったけど、
きょうのお店は「あたり」だった。
ほぐしてほしいところを、じょうずにさぐりあてる。
あすもレースのあとでお世話になろうとおもった。
マッサージのあとは、ちかくの食堂でガイヤーンをたべる。
鶏肉を竹串にさして炭火やきしたもので、
丸やきの半分が60バーツ(200円ちょっと)。
まえからたべたかったタイ東北地方の名物料理だ。
これで、きょういちにちの活動がすべておわった。
あとは4時スタートのレースにそなえてはやくねよう。

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2017年12月22日

マラソンレースにむけて、チェンマイへの移動日(旅行1日目)

タイのチェンマイでひらかれる
マラソンのレースに参加するため、
きょうから12日の予定で旅行に出発する。
きょうは3本の飛行機をのりついでの移動日だ。
米子空港でチェックインすると、
米子ー羽田、羽田ーバンコク、
バンコクーチェンマイのチケットをだしてくれた。
ペラペラの紙きれなのに、このチケットが
チェンマイまで有効だったのが不思議なかんじ。
国内線と国際線をのりついでも、
一本の移動とみられるのがすごい。

羽田からバンコクへは、タイ航空の飛行機だった。
のみものや、おみやげのスナックなど、
こまかなサービスがいきとどいている。
各座席にパネルがすえつけられており、
映画やゲームをえらべた。
むかしは、全員がおなじ映画をみていたものだ。
バンコクまでは『エイリアン』、
チェンマイまでは『理由なき反抗』をみる。
『エイリアン』は、宇宙船なのに、なかでタバコをすっていた。
火災がこわくないのだろうか。
チェンマイ便は、イヤホンがなくて、
音なしで『理由なき反抗』をみる。
『ラ・ラ・ランド』にでてきたプラネタリウムが
『理由なき反抗』にもでてくる。
もちろんこれは はなしが逆で、
『理由なき反抗』のオマージュが『ラ・ラ・ランド』なのだろう。

チェンマイ便をまつ旅行者のなかに、
ウェアとカバンがいかにもレース目的、
というかんじのひとたちがいた。
きっと、24日のレースに参加されるのだろう。
チェンマイには、予定どおり午後7時についた。
1万円を両替し、タクシーでホテルへ。150バーツ。
ホテルは、ターペー門から500メートルぐらいにある
「ターペー・プレイス・ホテル」を予約していた。
なんどもきたことのあるチェンマイなのに、
タクシーがどこをはしっているのかわからなかった。
にぎやかなとおりにたっているホテルだとおもっていたら、
うらどおりらしく、しずかなホテルだった。
フロントに、服をきたネコがすわっていた。
ロビーにも白いネコがねている。
さいさきがよさそうだ。

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2017年12月21日

SHISHAMOの「明日も」にはげまされる

NHK-FMで「ゆうがたパラダイス」をきいていたら、
SHISHAMOの「明日も」がかかった。
わたしがはじめてこの曲をきいたのも、
1年前のこの番組だった。
「明日も」は、川崎フロンターレの試合から
インスピレーションをえてつくったと、
なにかにかいてあった。
良いことばかりじゃないからさ
痛くて泣きたい時もある
そんな時にいつも
誰よりも早くたちあがるヒーローに会いたくて

比喩的な意味で「痛くて泣きたい時もある」
のかとおもっていたけど、
サッカーの試合風景とおもえば
すんなりのみこめる。

「報われるなんて 分からないけど」も、
まさしくサッカーのムダばしりのことだ。
ボールのないところで、どれだけはしれるか。
味方のプレーをしんじて、
くるかどうかわからないパスをうけようと 全力ではしる。
味方の選手にスペースをつくるため、
自分はボールにさわれなくても
クリエイティブにはしる。
だけど金曜日が終われば大丈夫
週末は私のヒーローに会いに行く

週末は、等々力競技場にでかけ、
フロンターレの試合を応援するときだ。

サッカーをみてつくった曲だとおもうと、
すべてがすんなりのみこめる。
フロンターレの試合をみた「彼女」は、
つよくこころをうごかされてこの曲をつくった。
みるものに、そんな感動をあたえる試合を
フロンターレはくりひろげている。
選手たちのがんばりばかりでなく、
応援するサポーターの熱意が試合をつくる。
その一体感は、サッカーならではのもので、
せいいっぱい応援することで浄化され、
まえむきに生きるちからをもらう。

ひさしぶりに「明日も」をきき、
この曲のうらにあるフロンターレの試合をおもい、
わたしはものすごくちからづけられた。
フルマラソンのレースを数日後にひかえ、
自信のなさや、距離へのおそれをかんじていたけど、
ヒーローがおしえてくれるように、
わたしもまた、いたいけど、くるしいけどはしる。
むくわれるかなんてわからないけど、
とにかくおれずにはしる。
いいときに、いい曲をながしてくれた番組に感謝する。
こんな偶然が、どれだけわたしをはげましてくれることか。

「明日も」でうたわれているヒーローはだれだろう。
わたしとしては、中村憲剛選手だとうれしいけど、
だれもがヒーローだったから、ことしのフロンターレはつよかった。
ヒーローの名前は、あかされないほうが いいかもしれない。
奇跡的な優勝をかちとったフロンターレと、
フロンターレのサッカーからうまれたヒット曲。
わたしも便乗して、いいレースをつくろう。

posted by カルピス at 22:40 | Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月20日

旅行にむけて荷づくりをはじめる

まだ保育園にいっていたころ、
母親の職場から家族づれでの1泊旅行にいくことになり、
わたしは荷づくりにはりきった。
雨がふったとき・たいくつしたときなど、
かんがえられるかぎりの状況を想定し、
トランプや絵本、なぜかセロテープまでカバンにいれた。
でも、カバンはなかなかふくらまない。
どれだけいれても半分くらいしかうまらない。
荷づくりとは、カバンいっぱいの荷物を準備することだと
わたしは解釈していたようで、
荷物でふくらまないカバンにわたしは不満だった。
いまは、逆だ。
できるだけすくない荷物、とおもっているのに、
カバンはすぐにいっぱいになってしまう。
保育園のときは、なにをもっていこうとしていたのだろう。

出発のまえの日まで、母はわたしに「荷づくり」をすきなようにさせ、
そのあと母が最終的な判断をくだした。
わたしがカバンにいれた荷物のほとんどは母に「却下」されたり、
ほかの重要な荷物とおきかえられた。
旅行さきについてみると、雨がふろうが、たいくつしようが、
わたしがもっていこうとした品々は、
まったく必要なかった。

22日に出発するタイ旅行をまえに、わたしは荷づくりの最中だ。
もっていくものリストがあれば便利だろうけど、
そこまでマメな性格ではないので、
旅行のたびにおもいつきで もっていく荷物をえらぶ。
本多勝一さんが、荷づくりのコツとして、
部屋のかたすみを旅行用のスペースとして確保し、
下着や薬など、気づいたものからそのスペースにおいておく、
となにかにかいていた。
わたしもそのやり方にならい、一週間くらいかけて
旅行の準備スペースに、もっていく荷物をあつめている。
こんかいの旅行は、本を電子書籍中心にしたので、
画期的にかるく、すくない荷もつになるはずだ。

旅行のスタイルや経験によって、
もっていく荷物は、おおきくちがってきそうだけど、
それよりも荷物の量を左右するのは性格の差だ。
心配性だと どうしても荷物はふえてしまう。
便利さをもとめるひとの荷物もおおくなりがちだ。
心配性で、便利なのがすきなタイプ、
つまりわたしみたいな人間は、荷づくりにまったくむいていない。
荷物をへらそうとしながら、
いつもまるまるとカバンをふとらせてしまう。
こんどこそ、極端にすくない荷物にとどめ、
かるいカバンでの機動力をたのしむつもりだ。
まず寝袋をリュックにつめ、ほかの荷物がはいらなくする。
心配性のわたしは、寝袋をやめるほうが
合理的な荷づくりとはおもわない。
われながら、めんどくさい性格だ。
保育園のころから かわっていないのがすごい。

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2017年12月19日

韓国戦の完敗その後

せんじつの韓国戦で、1-4と完敗した日本代表は、
おおくのメディアでさんざんたたかれている。
ハリルホジッチ監督が試合後におこなった
冷静なコメントを評価したのは、
もしかしたらわたしぐらいではないか。

その1日まえにおこなわれた女子のE-1選手権で、
日本は北朝鮮に0-2でやぶれた。
わたしのみたてでは、パスがつながらず、
ぜんぜん歯がたたなかったひどい内容なのに、
朝日新聞は
韓国、中国戦に比べると、ミスは減り、集中力も研ぎ澄まされた。強い相手になでしこらしい粘り強さも引き出された。

といっていの評価している。
わたしのみかたとずいぶんちがう。
わたしはサッカーがすきだけど、プレーをどうとらえるかについて
たいした目をもっていないのかもしれない。

男子の韓国戦は、もちろんひどい内容だったけど、
ハリルホジッチ監督のコメントが
まちがっていたわけではない。
ただ、あまりにも他人ごとみたいなまとめだったため、
おおくのひとが監督の態度にいらだちをおぼえたのだろう。
日本と韓国の歴史的な関係を、
ハリルホジッチ監督がしらないわけはないけど、
あまりにもあっさりとまけをみとめた姿は、
熱心なファンと関係者にとって、うけいれがたいものだった。
「永遠の宿敵」である韓国に、
まったく歯がたたなかったのだから、
批判する側は、いいたいほうだいだ。

監督のコメントだけでなく、試合の内容があまりにもひどかったため、
悲観的なみかたが、いっきにたかまったけど、
そのまえの2試合にしても、かったとはいえ
それほどすぐれたできではなかった。
とくに北朝鮮戦は、ゴールキーパー中村のファインセーブがなければ、
4、5点いれられても不思議はない試合だった。
韓国戦で、ようやくボロがでたにすぎない。

2014年のWカップブラジル大会で、
開催国のブラジルがオランダに1-7でやぶれた。
ありえない大敗は、おおくのブラジル人にとって
うけいれられない結果だっただろうが、
ブラジルはこの体験をいかして選手強化をすすめ、
いまでは世界一、二をあらそうつよいチームへとうまれかわった。

いまさらハリルホジッチ監督の方針を疑問視しても、
全員がのった船は、すでに港をでたわけだから、
いまはまえむきな姿勢をとりつづけるしかない。
悪夢におわった(おわったんだろうな)E-1選手権は、
きっといい教訓となって
本番のWカップにいかされるだろう。
代表監督が、まさかそんなに無策なわけはないから、
韓国戦の大敗と、それにまつわる情報操作は、
ハリルホジッチ氏が得意とする作戦の一部なのだ、きっと。

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2017年12月18日

これからの展開がたのしみな『ディス・イズ・ザ・デイ』(津村記久子)

このまえの日曜日から、
『ディス・イズ・ザ・デイ』(津村記久子)の第9話がはじまった。
いきなり
「挨拶した方がいいだーか?」
「どっちでもいいわね」
と、出雲弁みたいなしゃべり方がでてきた。
どこを舞台にしたはなしだろう、とおもったら、なんと松江だ。

短篇集『ディス・イズ・ザ・デイ』では、
Jの二部か三部のクラブを応援しつづける
サポーターの心境がえがかれている。
降格すれすれのぱっとしないクラブなのに、
なぜそんなに気になるのか 自分でも理由がわからないまま、
くされ縁のようによりそいつづけるサポーター。
A代表ならまだわかるけど、J1ですらない、
リーグがひとつもふたつもしたのクラブを
なぜそんなにあつく応援できるのか。
特定のクラブをふかく愛するひとにしかわからない
なにかがうまれるのだろう。

第9話の舞台となりそうな松江には、
松江FCというクラブがあり、
いまは「JFL昇格、そして2020年までのJリーグ参入」
をめざして活動している。
第9話にでてくるのは
「去年二部にあがった」松江04というチームなので、
舞台は松江におきながら、ものがたりとしては
架空のクラブを設定しているようだ。
JFLへの昇格をめざすのが せいいっぱいの実力では、
レベルや歴史からいって、リアリティをもたせにくい。

第9話の1回目は、大学をでてから地元の松江に就職したわかものが、
松戸にすむ父方の祖母と、サッカーをつうじて
あたらしい関係をつくっていくようだ。
松江のサポーターたちが
どんなものがたりをうみだしてくれるだろう。
『ディス・イズ・ザ・デイ』第9話の展開を たのしみにしている。

posted by カルピス at 22:19 | Comment(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月17日

ハリルホジッチ監督のコメントを評価する

きのうおこなわれた男子サッカーE-1選手権の対韓国戦で、
日本は1-4と、いいところなくやぶれた。
セカンドボールはほとんど韓国にひろわれ、
やっとうばったボールをパスミスからかんたんに相手にわたし、
攻撃の形をつくれない。
すべてにおいて、韓国のちからがまさっていた。
おどろいたことに、ハリルホジッチ監督が、
率直に相手のつよさをみとめている。
https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201712160002-spnavi
まるで第三者の発言のようだ。
皮肉ではなく、ハリルホジッチ監督が
こんなに客観的にかたれるひとだとはおもわなかった。
敗戦の将は、すべからずこうありたい。
唯一のすくいは、ハリルホジッチの冷静なコメント、
というめずらしい試合となった。
あまり多くのことは言えないが、韓国の方が日本より大きく上回っていたと思う。パワーとテクニックでゲームをコントロールする姿は驚くべきものだった。非 常に高いレベルで韓国はプレーしていた。われわれは1点目を取ってから、プレーが止まってしまった。その後は韓国にすべての面で支配されてしまったので、 特にコメントすることはできない。今夜の韓国は、非常に高いレベルを見せていた。パワー、瞬発力、テクニック、ゲームコントロール、すべての面で日本を大 きく上回っていたので、相手をたたえるしかない。しかしこのような試合の中でも、最後まで応援し続けててくれたサポーターに感謝したい。

結果はご覧の通りだが、この大会で2勝できたことは一定の成果だと思う。フルメンバーのA代表でも、この韓国に勝てたかどうか分からない。この韓国のプ レーを見れば、あまり多くのことができないのではないかと思った。受け入れ難いことかもしれないが、そうした真実を認めていかないといけない。パワーを使ったコントロールというものを、すべての(韓国の)選手が見せていた。テクニックもコントロールも素晴らしかったし、日本戦へのモチベーションも高かった。

この大会を戦った日本代表は、A代表ではなかった。B代表なのかC代表なのかは分からない。それでも現時点で招集できるベストメンバーだった。年齢にかか わらず、いいプレーを続けている中村憲剛(川崎フロンターレ)を入れることもできたが、彼を除けば今呼べるベストメンバーだったと思う。たくさんのけが人 もいて、ホームでこのように相手にパワーを使って支配されたのはなぜなのか、分析しなければならない。

わたしがすきな中村憲剛選手の名前をあげてくれたのもうれしい。
私が就任して最も点差が開いた敗戦だったので、こういった形で終わったのは残念だ。しかし多くのことを見て、考えることができた試合だった。日本サッカー の現状を全員で見ていかないといけない。W杯で待ち受けているものが、どういうものなのかについては私も分かっている。こういったところから、しっかり教 訓を得ながら進んでいかないといけない。多くのものを私は見て、把握している。これからはW杯に向けてベストを尽くしていきたいと思う。よいお年を。

とても冷静に現状をとらえ、全力をつくしたと、選手たち、
そして声援しつづけたサポーターに感謝している。
あの試合をしたあとで、「よいお年を」なんて、
なかなかいえるものではない。
1-4という結果と内容は、残念ではあるけれど、
試合の直後に、ハリルホジッチ監督が、
これだけおちついたコメントができたのは評価できる。
とらえかたによっては、選手たちをつきはなした発言にもきこえる。
この試合は、まさに日本のちからがそのままあらわれた結果であり、
率直な認識と分析でしか再スタートをきれない。
W杯本番にむけて、どんな手がうたれるだろうか。

posted by カルピス at 08:59 | Comment(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月16日

中島みゆきの「悪女」をようやく理解する

朝日新聞の土曜日版beに
「もういちど流行歌」という連載企画があり、
ひとむかしまえの流行歌について、
読者がえらんだベスト15と、当時のオリコントップ10が紹介される。
こんかいは1981年の12月が対象で、
2位に中島みゆきの「悪女」がえらばれていた。
わたしもこの曲がすきで、20代の前半によくきいたものだけど、
歌詞の意味がいまひとつ理解できなかった。
わりと最近になって、同僚の女性(年上)に
「中島みゆきの歌って、男の影がぜんぜんないですね」
とのたまって、あきれられたこともある。
きょうの記事では この曲を
交際する男性に他の女性がいると知り、彼に嫌われるように行動する女性
とまとめてある。
そうだったのか。でも、それって、ほんとうなのか。

いまさらながら 歌詞をよくみてみると、
わたしはどうもでだしの
「マリコの部屋へ 電話をかけて」
にひっぱられてしまい、
交際あいての男ではなく、あそび友だちのマリコさんについて
うたったものだとおもいこんだふしがある。

もうひとつ、
女のつけぬ コロンを買って
深夜のサ店の鏡で うなじにつけたなら

も、ウブなわたしには いったいなんのことなのか、
理解できない行動だったのだろう。
いちど歌詞をよめば、いくらわたしでも、
この曲が 悪女のふりをしようとしている女性の気もちを
うたっているぐらいはわかる。
耳からきいただけの情報だけでは、正確に状況を整理できず、
行間を想像するちからにとぼしい。
わたしは、わかいころから
ほぼ視覚だけにたよってくらしていたようだ。

50歳をはるかにすぎて、ようやく「悪女」の歌詞がのみこめた。
でも、だからといって、いまのわたしのさみしいくらしには、
彼女がくりだす ややこしい技やかけひきを理解する必然性はない。
むりして時間をつぶさずに、すぐに部屋へもどれるので、
わたしみたいな男はおかいどくだとおもうけど、
あまりにも紆余曲折がないのも ものたりないのかもしれない。
「悪女」をきいてピンとこないような恋愛ベタは、
いつの時代でも、まったくおよびでないのだろう。
恋愛体験が豊富で、スペックをあげすぎた現代の女性は、
「悪女」にどんな感想をもつのだろうか。

posted by カルピス at 14:27 | Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月15日

ことしよんだ本のベストテン(と映画5本)

ラジオをきいていたら、
ことしみた映画のなかでいちばんよかったのは?
とゲストにたずねていた。
こんなかんたんそうな質問にも、
わたしはとっさにこたえられない。
ことしもあとわずかとなり、
いまのうちにベスト10をまとめておきたい。
寸評にまとめるのはめんどうなので、
ブログでとりあげたものについてはアドレスを添付しておく。

『よるのふくらみ』(窪美澄・新潮文庫)
『蹴りたい背中』(綿矢りさ・河出文庫)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/448031365.html
『アカペラ』(山本文緒・新潮文庫)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/449645820.html
『ヨシダ、裸でアフリカをゆく』(ヨシダ ナギ・扶桑社)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/451075163.html
『走れ、走って、逃げろ』(ウーリー=オルレブ・岩波書店)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/451829038.html
『ロング・グッドバイ』(レイモンド=チャンドラー・ハヤカワ文庫)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/452657934.html
『騎士団長殺し』(村上春樹・新潮社)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/452955316.html
『号泣する準備はできていた』(江國香織・新潮文庫)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/453509069.html
『フィリピンパブ嬢の社会学』(中島弘象・新潮新書)
『鳩の撃退法』(佐藤正午・小学館 eBooks)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/455215964.html?1513333076

このほかに、朝日新聞の日曜日版に連載されている
『ディス・イズ・ザ・デイ』(津村記久子)が
印象にのこっているけど、この小説は、まだ連載ちゅうなので、
2017年によんだ本としては、対象からはずしておく。
このリストは、よんだ順番であり、順位ではない。
ジャンルや、よんだ時期により、
順位をつけにくいのであきらめた。

映画については、さほど本数をみていないので、
ベスト5までにとどめておく。

『ブラス!』
(マーク=ハーマン:監督・1996年・イギリス)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/445492121.html
『十二人の怒れる男』
(シドニー=ルメット:監督・1957年・アメリカ)
『マイ・インターン』
(ナンシー=マイヤーズ:監督・2015年・アメリカ)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/451446519.html
『PK』
(ラージクマール=ヒラーニ:監督・2014年・インド)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/451689478.html
『わたしはダニエル・ブレイク』
(ケン=ローチ監督・2016年・イギリス)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/453540700.html?1513333513

posted by カルピス at 19:32 | Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月14日

『本の雑誌 1月号』2017年度ベストテン

『本の雑誌 1月号』

まいとし本の雑誌の1月号では、その年のベスト10がえらばれる。
いいとおもった本を社員が推薦し(複数)、
「雑」な座談会で順位をきめていく。
賞や本のえらびかたには、いろいろな方法があるわけで、
本の雑誌のような、いっけんテキトーな座談会も、
ひとつの方法であり、けしてわるいとはおもわない。
ことしのベストテンをみると、わたしがよんだ本は
全ジャンルをあわせても、1冊もなかった。
本ずきの読書ベタ、という人種なのかもしれない。
ちなみに、村上春樹さんの『騎士団長殺し』は、
全体のベストテンでも、現代文学の部のベストテンでも、
名前すらあがっていなかった。
本の雑誌と村上さんは、あまり相性がよくないようだ。

座談会方式はいいとしても、
すぐれた作品がランクインしないようではこまる。
せんじつよんではげしくおどろいた
佐藤正午さんの『鳩の撃退法』について、
その年のベストテンをしらべてみたけど、
まったくふれられていない。
出版されたのが11月で、微妙な時期だったせいだろうか。
新刊を紹介する記事ではとりあげられていたのかもしれないけど、
ベストテンの候補にあがらないのは理解しにくい。
本の雑誌は、佐藤正午さんの『ジャンプ』を
2000年のベスト1にえらんでいるので、
相性のちがいなどが原因ではないはずだ。

まあ、ベストテンえらびは一種のあそびであり おまつりだ。
おなじアホならおどらないとソンなのは
おどりも本の世界もいっしょだろう。
本がすきというわりによんでないわたしのようなタイプは、
自分がいかに本よんでないかを自覚する いい機会かもしれない。
ベストテンえらびではなされる推薦の理由をよむと、
本の雑誌社の社員が ほんとうにおもしろいとおもった本なので、
それぞれの発言に説得力がある。
ことしはとくに、ノンフィクションがおおくとりあげられており、
推薦にしたがってすなおに本をえらべば
自分と縁のない世界をしる ゆたかな体験となりそうだ。
わたしは本の雑誌の方向性を信頼しているし、
この雑誌をよめるのが、どれだけしあわせか、
ありがたくおもっている。
よみものとしてだけでなく、本のガイドとしてもうすこしいかしたい。

posted by カルピス at 23:13 | Comment(0) | 本の雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月13日

E-1選手権で小林悠が代表初ゴール

E-1選手権(旧東アジアカップ)の中国戦で、
小林悠(川崎フロンターレ)が代表初ゴールをあげた。
角度のないところから からだをうまくつかっての
彼らしいシュートだった。
ことしの小林悠は、J1リーグの得点王、
そしてMVPにもえらばれている。
こうして代表初ゴールもきめ、
いまいちばんのっている選手のひとりだろう。
まえは、うまいけど線がほそく、相手のプレッシャーにあうと、
すぐにつぶされていた印象がつよい。
ことしの小林悠は、献身的な守備にくわえ、
フィジカルのつよさも手にいれた。
フロンターレでは、キャプテンとして
リーダーシップも発揮している。
フロンターレがすきなわたしは、
北朝鮮戦で評価されなかった小林が、
中国戦でもつかわれて、結果をのこせたのがうれしい。

この試合をふりかえったインタビューで、
ハリルホジッチ監督は選手たちを絶賛しているけれど、
よかったのは前半の最初だけで、
あとの時間帯のおおくは中国の試合だった。
とくに右サイド(中国の)からかんたんにくずされて
決定的な場面をなんどもつくられている。
小林悠がゴールをきめたのは後半39分で、
それまでは得点のにおいがほとんどしなかった。
相手の決定力のなさにたすけられた試合ともいえる。

初戦の北朝鮮、第2戦の中国とも、
Wカップに出場しないチームなのに、
日本はなかなかおもうようなサッカーができない。
日本は国内組だけの編成で、ベストメンバーではないとはいえ、
2試合ともあいてのつよさ・うまさが印象にのこる。
なにをするのかが、はっきりしており、
まよいなくプレーしているのがつよみだ。
なんねんかまえの東アジアカップは、
ラフプレーがあまりにもひどく、
ケガをしに参加するような、レベルのひくい大会だった。
それにくらべると、今回はきれいな試合をたのしめる。
つぎの韓国戦では、おおくの選手がもち味を発揮して、
代表あらそいへアピールするよう期待している。

posted by カルピス at 23:07 | Comment(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月12日

「イギリスでまずい料理をたべたい」(デイリーポータルZ)でおもいだしたパイのまずさ

デイリーポータルZにべつやくれいさんの記事、
「イギリスでまずい料理をたべたい」がのった。
http://portal.nifty.com/kiji/171207201401_1.htm
イギリスの料理がおいしくないといわれているけど、
それはむかしのはなしであって、
最近はおいしい、というのがこのごろの通説だ。
べつやくさんの記事も、
「最近はまずくない」に関する情報をまずおさえておいて、
じっさいはどうなんだ、からはじまっている。

べつやくさんがスーパーでかったおそうざいは、
マッシュポテト以外はそうわるくなさそうだけど、
レストランで注文したうなぎ料理はたしかにまずそうだ。
うなぎをただぶつぎりにしてゆでただけにみえる。
イギリス料理はまずいにきまっていると、つよく印象づける写真だ。
べつやくさんは、イギリスの料理について
「パラレルワールドに来たみたい」
と表現している。
すしはスーパーにもうってるほど一般的な存在なのに、
そのなかみは日本のすしとかなりことなる。
シャリが玄米というのは、日本人の発想にはない。
うなぎ料理にしても、パラレルワールドだとおもえば納得できる。

わたしは、30年まえに2週間ほどイギリスを旅行した。
ひとりでまわったし、お金も節約したかったので、
レストランにはいらず、スーパーでかったサンドイッチや、
フィッシュアンドチップスでしのいだようにおぼえている。
印象にのこっているのは、パイ屋さんにならんでいるパイが、
どれもすごくおいしそうなのに、たべてみると
みごとにおいしくなかったこと。
どうしたらこんなにへんな味になるのか不思議だった。
おおきなパイがこんがりやけて、いいにおいがただよっている。
いかにもおいしそうなのに、わかく、健康な胃袋だったわたしが
もてあましてしまうくらい どれもまずかった。
もう30年もたつので、イギリス旅行ちゅうになにをたべたのか、
ほとんどわすれてしまったけど、
おおきなパイをもてあましたのだけは しっかり記憶している。

もうひとつ、イギリスといえばコーンビーフだ。
イギリスを舞台にした小説によくでてくるので、
どんなにおいしいかと期待していたら、
肉の缶詰にすぎないので拍子ぬけした。
コーンビーフをのせたバタートーストなんかで満足してるから、
イギリス人の舌は発展しないのかもしれない。
イギリスだから、コーンビーフがいきのこっている、ともいえる。

posted by カルピス at 22:17 | Comment(0) | デイリーポータルZ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする