フロントに日本語のフリーペーパーがあったので
手にとってみた。
「介護サービスステーション」と、
まるで日本の介護保険みたいなサービスが
紹介されているのでおどろいた。
「介護サービスステーション」では、タイにお住まい・ロングステイの日本人の方を対象に、ご自宅への訪問介護を行います。日本とタイでそれぞれのスタッフが介護・支援するプログラムです。
お1人お1人(ママ)の現状に合った介護・支援プランを作成、介護スタッフがご自宅に訪問し、プランに基づいた介護・支援が受けられます。料金は、日本国内で介護をうけた場合に支払うべき介護保険法に基づく事故負担額(受けた介護費用の10〜20%)の範囲内でタイで訪問介護が受けられるという低価格プランとなっております。
チェンマイで老後をすごす日本人のために、
こんなしくみがすでにととのっているとは。
マラソンをいっしょにはしったレース仲間に、
こうした介護サービスがあると話題をふったら、
旅行ではタイにきたいけれど、
老後をすごすのはかんがえられない、といっていた。
わたしも、まだ50代のせいか、
切実に外国での老後をおもいえがいたことはない。
日本にもどってきて、1月のさむさにこごえながらも、
旅行さきとしてはともかく、老後のすごしかたとして
そうかんたんには覚悟をきめられない。
とはいえ ひとにより、
いろんなソロバンのはじきかたがあるわけで、
チェンマイですごす老後に、
介護保険がこころづよいサービスのひとがいても不思議はない。
NHKスペシャルで中国の「一帯一路」政策をとりあげていた。
西へむかって経済圏をひろげる中国のすがたが
生々しくつたわってくる。
かせごうとする若者にとって、「一帯一路」は
おおきなビジネスチャンスのようだ。
ものを大量にかいしめ、中国の市場へながしこむエネルギーは、
たしかにものすごいけれど、
なんだかとおい世界のできごとにうつった。
「かせぐ」ことへのおもいが、わたしにはピンとつたわってこない。
わたしだけでなく、日本人のおおくは、
こうしたうごきに関心をもたないのではないか。
いまは、どうしたらこころがみたされるかに、
ひとびとの意識がむかっているようにみえる。
中国の「一帯一路」よりも、
チェンマイの介護保険サービスのほうが、
いまのわたしには身ぢかな話題を提供してくれる。