2018年01月20日

帯津良一さんの『不養生訓』

帯津良一さんの『不養生訓』(山と渓谷社)の広告が、
新聞にのっていた。
「お酒・ギャンブル・熟年の恋・・・大いに結構」とある。
さらには「大食、美食、不摂生、メタボ、何でもOK!」とも。
ただし、「ときめきを与えてくれるものなら」
という条件つきだ。

おもしろそうな本なので、
本屋さんでたちよみしてみる。
数行の広告がすべてをあらわしており、
とくにかわなくてもいいようにおもえた。
帯津さんのように、健康な80歳は、
それだけですでに「達成」しており、
どんな極端なことをいってもゆるされる。
だから参考にならないか、というとそうでもなく、
どうせなにかで死ぬわけだから、
できるだけ楽観的な姿勢でくらしたい。
ときめきが大切というのは、
からだにわるいことをしない、というひき算ではなく、
こころがよろこぶことをする、というたし算の養生訓だ。
こりずにくりかえす二日よいを反省するよりも、
たのしい時間をもてたとかんがえる方がいい。
わたしはタバコをすわないけれど、
帯津さんがいわれるように、たのしんですうぶんには、
あんまり目くじらたてなくてもいいのではないか。

からだにいちばんわるいのはストレスだといわれている。
最大のストレスが仕事だったり、
満員電車での通勤だったりするわけなので、
養生するのもなかなかむつかしい。
バランスのとれた食事、なんてのも
もっともらしいけど、じっさいはどんな食事なのか。

荻原魚雷さんのいう「一に換気、二に日当たり」や、
糸井重里さんの
「ちゃんとメシ食って、ちゃんと風呂入って、ちゃんと寝ること。
 そういう人にはかなわないよ」
みたいなあたりまえの養生訓がわたしはすきだ。
帯津さんの不養生訓も、こうしたかんがえ方とすこしにている。
それらにつけくわえて、わたしが気をつけているのは、
「心配してもしょうがないことは心配しない」というのと、
これにつけたして、村上春樹さんの
「きっとうまくいく。うまくいかなかったら、そのときにかんがえる」
にすごくたすけられている。
これぐらい心配をとおざければ、
ストレスから かなりはなれてくらせる。
口でいうほど、じっさいに楽観的でいるのは、かんたんではない。
だからこそ、
「一に換気、二に日当たり」
「ちゃんと、メシ・風呂・寝る」
みたいな、シンプルで具体的な指針がたすけになる。

posted by カルピス at 21:38 | Comment(0) | 健康 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする