本屋さんが消えていくと嘆くのならば、自分が本屋さんになればいいのだ!
たしかにそうだけど、いうまでもなく、
実行にうつすのは、なかなかたいへんそうだ。
特集には、これから本屋さんになりたいひとにむけて、
じっさいに本屋さんをはじめたひとのはなしがいくつかのっている。
もっとも、マニュアルではないので、
実例をいくつか紹介するだけにとどめてある。
那須ブックセンターをひらいた谷さんは、
とにかく普通の本屋をやろうと。特殊な店を作っても、一時的には流行っても結局あきられちゃうだろうしね。
といわれている。
このお店は、元コンビニだったたてものを、
本屋さんとしてつかっている。
コンビニくらいのひろさが、
あんがいてごろなのかもしれない。
けっこうな数を本をならべられるし、
ひろすぎてたいへんでもなさそうだ。
いなかのコンビニには、
駐車スペースがじゅうぶんに確保されているので、
本屋さんにぴったりにおもえてきた。
もうひとつの例として、奈良県の大和郡山市に
8坪ほどの本屋さんをひらいた砂川さんが とりあげられている。
「とほん」という名の、このお店のちかくには、
カフェや料理教室があり、
ぜんたいとして おもしろそうな一画となっている。
(とほんは)ゆったりとした陳列で、売場の3分の1程度は雑貨を並べています。在庫数は少ないので、目的の本を探すというよりは、並んでいる本の中から気になる本を見つけてもらえるよう心がけて選書しています。(中略)5年、10年かけても売りたいと思えるものを厳選することで、どの本も自信を持ってお客さまにお薦めできます。
「普通の本屋をやろう」という那須ブックセンターと、
「気になる本をみつけてもら」いたい、という とほん。
まったくちがうかんがえ方だけど、
お店の姿勢がはっきりしていれば、
その特徴をこのむお客さんが常連になってくれるのだろう。
わたしがすむ町に、本屋さんは たった4軒しかない。
このほかに、ブックオフが3店舗。
いごこちのいい居酒屋が 町には必要なように、
すきな本にであえる本屋さんが、身ぢかにあったほうがいい。
もっとたくさんの ふつうの本屋さんと、
もっとたくさんの 特徴のある本屋さん。
「本屋さんになろう!」は、
「本の雑誌」ならではの ストレートな特集であり、
おおくの反響があるようねがっている。