編集部の林さんと藤原さんが対談形式でふりかえっている。
http://portal.nifty.com/kiji/180630203282_1.htm
どんな記事がのり、どんな反響があったかをまとめておくのは
わすれがちだけど、大切なこころみだ。
わたしがななめよみしたのでは、まずみえてこない記事の核心を、
ふたりがわかりやすく説明してくれている。
デイリーポータルZには「あと出し天気予報」という連載があり、
一週間の天気を予測して、
あとから 予報があたったかどうかをふりかえっている。
担当の増田さんが、関東は6月に梅雨あけするかも、と予測し、
これがみごとにあたった。
藤原:梅雨明けましたね
林:6月中の梅雨明けは史上初らしいですよ。 それを当ててる。
藤原:史上初でちゃんとあてるのすごいですね。
林:これはもっと誇ってもいいと思う。 あと出し天気、すごいぞ。
藤原:梅雨明けを発表するのは気象庁なので、気象庁がどう判断するかにかかってくるということでした。気象庁の人も史上初の発表は興奮したでしょうね。
林:増田さん、天気じゃなくて気象庁の動きを予想しているんですよね。
藤原:もはや心の動きを読んでますよね。
「天気じゃなくて気象庁の動きを予想している」がおもしろい。
もうひとつは、上司に休暇ねがいをださずに
インドへ旅行した藤原さんの記事について。
http://portal.nifty.com/kiji/180626203236_1.htm
林:いいこと教えます。無断欠勤は1〜2日だと怒られるけど、1週間続くと会社の人は優しくなります。 上司が家に来たりします。
藤原:それはそれで怖い話ですね
林:前の前の会社で部長が内房の部下の家まで行ってました。「どうして来ないのかな?みんな待ってるよ」って。 たいへんだよね。管理職。
藤原:でも旅行は楽しかったです。流行りますよ、旅行。
林:流行るよ。19世紀の人は旅行なんてしてなかっただろうから、いま空前の旅行ブームかもね。100年単位で見ると。
藤原:見たことないものとかおいしいものとかばっかりですよ。
林:デイリーポータルZのテーマは「旅行しているように暮らす」です。ずーっとはしゃいでる
「旅行が楽しかった」とまっすぐにいわれるのも
なんだか新鮮だ。
「見たことないものとかおいしいものとかばっかりですよ」にも、
あらためていわれると こころにせまる。
そうかもしれない。旅行って、
もっとはやっても不思議ないほどたのしいものなのでは。
われわれは、もっと旅行にいくべきだ。
そして、「旅行しているように暮ら」そう。
無理やりのまとめみたいだけど、
こうしてみると、すべての行為は記事になる。
旅行でいうと、もはや観光名所よりも、だれも価値をおかない
地味な坂道だったり崖だったりが、リアルな観光資源になりえる。
それもこれも、こうしてあとからきちんとふりかえるから、
なんだか意味があるようにおもえるのだ。
たいしたことないようなことをして、
それをいちいちふりかえるのが、
もっともらしい記事にするコツかもしれない。