あとだしジャンケンとしりつつ、
Wカップロシア大会での日本代表をふりかえってみる。
といいながら、いきなりWカップまえの試合についてだけど、
さいごのテストマッチであるパラグアイ戦に4−2でかったことで
すべてがいい方向へうごきだした。
乾と香川のコンビがピッタリだったし、
柴崎と昌子をつかえるめどがたった。
選手たちは、うちあいをものにして自信をえる。
パラグアイ戦のまえにおこなわれたスイスとの試合は、
0−2で いいところなくやぶれている。
あまりにもうまくいかない内容に、
その時点での日本代表は、チームとしてあぶない状況だったと
おおくのレポートがつたえるところだ。
パラグアイ戦でモヤモヤのおおくがふっきれて、
コロンビア戦には よいコンディションでのぞめた。
Wカップ本番にむけての準備が、ギリギリでまにあったのは、
パラグアイ戦で得た手ごたえがおおきかった。
パラグアイ戦によって 西野監督と日本代表はうまれかわる。
つづくグループリーグ第1試合目のコロンビア戦では、
試合開始3分に、相手の選手がペナルティエリア内で
ハンドをおかすという、ありえない幸運をえた。
ペナルティキックをえたうえに、
ハンドによる退場で、相手は10人となる。
それを、香川がきっちりきめて1−0。
コロンビアは、のこりの87分とアディショナルタイムを、
ずっと10人でたたかわなければならず、
そのツケは、試合がすすむにつれて
コロンビアにおもくのしかかった。
ポーランド戦も、いまふりかえると、
運がよかったとしかいえない。
0−1でまけていながら、うらでおこなわれていた
セネガルとコロンビアの試合に
グループリーグ突破の可能性をあずけ、
10分間の「パス交換」をおこなった。
それが結果的にうまくいったからよかったようなものの、
もしセネガルが1点をかえしていたら、
西野監督はどれほどの批判をあびていたことだろう。
その可能性はじゅうぶんあったし、
そうなったときに、なにもいいわけができないカケだった。
自分たちで1点をうばいにいくよりも、
このまま1点差でまけながら、イエローカードをもらわなければ、
グループリーグを突破する可能性がたかい、という判断は、
勝負師というよりも、やってはいけないカケだとわたしはおもう。
決勝トーナメントでのベルギー戦は、
2−3と、いいところまでいきながら、
さいごにはちからの差をみせつけられた。
何回やっても、いまの日本ではかてそうにない たかい壁だ。
ただ、日本がどんなサッカーをめざしていくかについて、
おおきな収穫をえた試合だった。
ベルギー戦だけでなく、ほかの3試合でも、
日本のせめとまもりは そこそこ通用している。
これからブラジルやフランスとたたかったとしても、
日本はひいてまもるチームではなく、プレッシャーをかけながら、
相手の陣内にすばやくはいりこむコンビネーションと、
きめきる個の技術がある。
90分をつうじて、つよい圧力を相手にかけつづける戦術が、
これからの課題となる。
ベルギーとたたかうことで、日本は自分たちの実力を、
よくもわるくも 客観的にしることができた。
すべては、パラグアイ戦からはじまった。