『作家がガンになって試みたこと』(岩波書店)がのっていた。
「今度は胃ガンが見つかりました。ほうっておくと大変なことになります」。医者のそんなことばを振り切り手術を拒否すると、作家の医療漂流が始まった。
とあり、おもしろそうだ。
アマゾンのレビューをみると、
高橋さんは、糖尿病や肝硬変をわずらい、
2013年には胃ガンを宣告されるが手術を拒否している。
食道ガンを内視鏡手術したあと禁酒していたが、
2016年に4年半の禁酒をやめてみると 血糖値が109にさがり、
γ-GTPもアンモニアも正常値。
CAE(腫瘍マーカ)も正常値になっていた。
「過度の禁酒が高度のストレスを招き
肝硬変(と糖尿病)の改善を拒ん」でいたのでは(レビューより)
という推測がおもしろい。
わたしはこの本をよんでおらず、
レビューと「商品の説明」だけの情報で
なんちゃってな「感想」をかくと、
医者がいったことを、そのままうのみにせず、
高橋さんのように、ほっておくのもひとつの方針だとおもう。
病院では、つい医者のいいなりになってしまいがちで、
自分のからだなのに、医者と自分で、
どちらが主導権をもっているのかわからなくなってしまう。
自分のからだにおきたことについて、すべてをうけいれ、
これまで生きてきたように、
これからも生きていこうという判断をわたしもとれたら。
どうせひとは死ぬのであり、人生の主体はあくまでも自分でありたい。
それができるのは、高橋さんのようにつよい精神力が必要だけど、
そうでないひとにも、自分で治療をえらべるために、
この本は背中をおしてくれそうだ。
禁酒が過度のストレスで、病気の改善をこばんでいた、
という理屈もすばらしい。
医者や病院は、とかくなにかを我慢させたがるけど、
そうした我慢もまたストレスとなり、病気にわるい影響をおよぼす。
もしかしたら屁理屈なのかもしれないけど、
自分のからだなのだから、すきなように酒をのめばいい。
死にたくないからといって、なんでも医者にすがりつき、
医療費をいくらでもつかうひとよりも、
高橋さんのように「ほったらかし療法」をえらぶひとのほうが
しあわせなさいごをむかえられるのではないか。