自動車保険の更新にあたり、保険会社から説明にこられた。
これまでといっしょでいい、というのに、
ぜひ直接あっておはなししたい、といわれる。
めんどくさいけど、仕事がおわる時間に職場まできてもらった。
けっきょくこれまでとおなじ保険を、ひきつづき契約する。
ただ、免許証の色が金から青にかわったため、
すこし保険料があがって3万8000円ほどになる。
1年に4万円ちかくもするのかと、いまさならながおどろいた。
これまでいちども保険のお世話になったことがないので、
30年以上、保険料を無駄にはらいつづけているわけだ。
保険とは、いざというときのためだから、
しょうがないとはいえ、すごくもったいない。
自動車保険のほかにも 毎年しはらうものに、
自動車税と重量税があり、
わたしのホンダ・フィットは4万5000円ほどかかる。
家の庭にとめてあるので、駐車料金はかからないけど、
いちねんにかならず8万5000円、そのうえ
2年にいちどの車検に10万円もはらうのは、いかにも残念だ。
これから年金生活者となり、収入がへったときに、
自動車をもちつづけるのは貧乏人にとってそうとうな負担となる。
きょうはあたりまえとおもって自動車保険をそのまま契約したけど、
いちどかんがえなおしてみるのもありだとおもった。
自動車をもち、すきなときに、すきな場所へいけるのは
自由な生活の象徴ではあるけれど、その自由はずいぶんたかくつく。
都会とちがい、公共の移動機関がじゅうじつしていない地方では、
じっさいに車がないと くらしが不便になるとはいえ、
生きていけないわけではもちろんない。
自動車にかわり、たとえばスーパーカブにかえたら、
必要な経費はずいぶんすくなくなり、機動力はそんなにおちない。
わたしは20代の後半から30代の前半にかけての5年間、
自動車とバイクをもたずにくらしていた。
わかいころ、女の子とあそぶ機会をあきらめても
車をもたずにやっていけたのだから、
いい年をしたオヤジが車を手ばなすのは、
そうたいしてむつかしくないのでは。
近場は自転車で、とおくへはバイクでいけばいいのだ。
お金をつかわない生活を、不便だとおもえばわびしいので、
ゲームの一種として 節約をたのしむ。
はいってくるお金がすくなくなる以上、
でていくお金が これまでとおなじなのは無理がある。
車がなければ、いろんな便利さをあきらめなければならないけど、
歳おいていく過程で あきらめもまた必要になってくる。
精神の自由は、あんがい車を手ばなしたら、
するっと手にはいるかもしれない。
きょうのヤフーニュースに、スーパーカブの
125ccが新発売になる記事がのっていた。
タイではすでに販売されているそうだ。
125ccのカブといえば、わたしのあこがれである
ホンダドリーム125ではないか。
車を手ばなしてカブにかえるよう、
神さまがささやいているのかもしれない。