サッカー中継をみていると、
解説者と実況のアナウンサーのおかげで
わたしみたいなにわかファンでも
興味ぶかく試合のながれをたのしめる。
ただ、サッカー用語はそんなに豊富ではないようで、
おなじようなフレーズによくであう。
・まだあります
せめているほうが、決定的なチャンスをのがしたけど、
それでもまだボールがつながっていて、シュートをねらっている場面。
・おちついてきめました
決定的なチャンスをぶじものにしたとき。
PKなど、きめてあたりまえの場面は、あんがいしくじりやすい。
それをきめると「おちついてきめました」といわれる。
・いたんでいます
理由がはっきりしないけど、ボールがないところで、
選手がたおれているとき。
「名前はわかりませんが、選手がひとりたいたんでいます」
・壁にあたりました
フリーキックのとき、キッカーがゴールをねらって
おもいっきりボールをける。
ボールがゴールにはむかわず、
守備側のチームがつくる壁にあたったとき、
サッカーでは「壁にあたりました」という。
壁はもちろんひとがならんでつくっており、
急所にあたらないよう、
あらかじめ股間を手でまもっている選手もいる。
股間でなくても、おもいっきりけられたボールが
どこであろうとからだにあたればいたい。
でも、サッカーでは、ただたんに「壁にあたりました」と、
人工物の壁にあたったようなそっけないいい方をされる。
ぜんぜん心配してもらえない。
壁になった選手たちは、なにをおもってたっているのだろう。
つくずく、壁にはなりたくないとおもう。