2018年11月26日

「きらクラ」でのひふみんに、いっぺんで好感をもつ

NHK-FMの「きらクラ」にチャンネルをあわせると、
はやくちなのに、やたらとつかえながら、
あわててはなしてるひとがいる。
このひとだれ?とおもったら、
将棋の加藤一二三さんだった。
きょうのゲストはひふみんだったのだ。

加藤さんは、クラシックにもくわしいようで、
いろんな曲と作曲家の名前をスラスラ
(ほんとはスラスラじゃないけど)くちにする。
連敗ちゅうに、モーツアルトのなんとかをきいたら、
それから連勝がはじまったので、
その曲を自分のテーマ曲にしたはなしが紹介されていた。
将棋であれだけの実績がありながら、
まるで少年のように、いっしょうけんめい
自分のおもいのすべてをことばにしようとする加藤さんの
はなし方をきいているだけで ひきこまれていく。

加藤さんは、モーツアルトが6歳のとき
すでに作曲していたのを例にあげ、
才能のある芸術家が、いかにわかいうちから
第一級の仕事をなしとげていたかをはなす。
そういえば、音楽の世界は天才がゴロゴロいるのとおなじように、
将棋もまた、天才ばかりがすむ異次元の世界だ。
加藤さんは、わかいころ「神武以来の天才」とよばれた神童であり、
天才とは、どんなひとたちかについて、
ふかい理解と共感があるのではないか。
天才棋士として話題の藤井聡太さんについて、
二十歳前後でA級までいってないと、
藤井さんはちょっとつらいとおもいます

というのは、加藤さんでなければ いえない指摘だ。

きらクラでは、ふかわさんと遠藤さんが
加藤さんのもちあじをうまくひきだして、
いつもよりたのしい番組となった。
「BGM選手権」では、将棋について菊池寛がかいた詩に、
どの曲がBGMとしてふさわしいかが
視聴者からよせられてくる。
そのひとつひとつに加藤さんは真剣に感想をのべ、
けっきょくは2番目にながされた曲をえらばれたけど、
映画『スティング』のテーマ曲として有名な
「エンターテイナー」にも つよくひかれていた
(たしかにBGMとして よくあっていた)。
映画の『スティング』についてはなにもはなされなかったので、
純粋に曲としての「エンターテイナー」と、
菊池寛の詩との相性を吟味されたのだろう。
どこまでもまじめに曲をえらぶ加藤さんは、
おもわず姿勢をただしてしまう魅力がある。
タグ:きらクラ

posted by カルピス at 22:09 | Comment(3) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする