冬なんてほんとにくるのか、さむさがなつかしい、
なんてうそぶいてたら、予報どおりほんものの さむい冬がきた。
からだがなれてないので、秋からいきなり真冬になった気がする。
さむさにそなえ、ホームセンターでクッションをかい、
ネコのココにプレゼントした。
ドーム型のおおいがついていて、いごこちのいいねぐらになりそうだ。
これまでかっていたネコは、
家のなかを自由にあるきまわっていたので、
冬になると母の部屋のコタツが彼らの居場所になっていた。
ココはいまのところ3部屋だけにかぎっているので、
冬のさむさがこたえるだろうと、ねぐら型クッションをおもいついた。
でもココは、クッションのにおいをかぐだけでなかにはいらない。
ダンボールなんかがあると、すぐにもぐりこむのに、
なんのためのクッションなのか、つかい方がわからないようだ。
せっかくのプレゼントなのに・・・と、残念がっていたら、
あそびにきたキジトラがさっとクッションにはいりまるくなった。
ノラネコの彼女は、ほぼ毎日わが家をたずねてきて、
ご飯と人間からのナデナデをもとめる。
きのうは、ご飯をたべおえるとすぐに、
ストーブのちかくにあるクッションへむかった。
まえから自分の寝床だったように、なれたうごきだ。
こうなると、ココは自分のねぐらがほしくなったようで、
まるまっているキジトラにちょっかいをだす。
これまでは、メスネコにたいする関心だったのが、
クッションにかんしては、あきらかに
自分の居場所を確保しようとしたうごきだった。
自分のご飯がたべられても、人間たちがキジトラをナデナデしても、
そばでうろつくだけだったココが、
クッションあらそいでは、ほんとにおこって手をだしている。
キジトラがクッションのつかいみちをおしえてくれなければ、
ココはせっかくのプレゼントをほったらかしにしていたくせに。
ほかのネコがいいおもいをするのはゆるせないなんて、
なんだか人間の子どもたちのやりとりをみているみたいだ。
わたしの仲介もあり、キジトラを外にかえすと、
ココは「まったくもう!」みたいな顔をして
自分のねぐらにまるくなった。
キジトラはそれからもちょくちょくあそびにきて、
ご飯とストーブ、それにクッションをたのしんでからかえる。
2匹のネコがあそぶようすをながめながら、
あたたかくもえるストーブにあたってくつろいでいると、
冬のさむさもまたわるくないとおもえてくる。
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