アンケート調査による ランキングのページがある。
こんかいは、「一番好きな村上春樹の小説」
についてのアンケートだった。
朝日新聞デジタルの会員登録者を対象にした調査で、
「村上作品の長編・短編集の27作品から、
一番好きな作品あるいは読んでみたい作品を
三つまで選んでもらっ」ている。回答者数は1121人。
「beランキング」は、2012年にも、
「いちばん好きな村上春樹の小説は」というタイトルで、
村上作品についてたずねている。
http://parupisupipi.seesaa.net/article/295044140.html
そのまたまえの2009年には、おなじ土曜日版のちがうページに、
似たようなアンケートで村上作品をとりあげている。
この時期になぜ村上作品をアンケートしたのかわからない。
ちかぢか新作が発表されるのだろうか。
こんかいと、2012年のランキングをくらべてみると、
1位『ノルウェイの森』
2位『1Q84』
3位『海辺のカフカ』
と、上位の3作品はかわっていない。
わたしがすきな
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』は、
こんかいが8位で、前回は7位だから、
おなじような傾向がつづいているといえる。
新作の『騎士団長殺し』は5位にはいっており、
めだったあたらしいうごきはこれぐらいだ。
読者からよせられた意見として、
ハルキストへの違和感があげられている。
わたしのまわりに目ざわりなハルキストはいないので、
なぜそんなにきらわれるのかよくわからない。
しりあいにたずねたら、ノーベル文学賞の発表まえになると、
おおさわぎするひとたちがいるそうで、
そうした「ファン」への嫌悪感があるのかもしれない。
また、よんだけど、わからなかった、
という意見もいくつかのせられている。
27の選択肢のうち既読の作品が0、1冊という人が約半数を占めた。
ということなので、じっさいにはあまりよんでいないひとの意見が
ランキングを左右しているようで、
結果をどうとらえるかビミョーなところだ。
かずある雑多な話題のひとつとして
村上春樹をどうおもうか、というアンケートであり、
一般的にはそういう存在なのか、
という程度にしか参考にならない。
村上さんの作品にすくわれた、という読者が
すくなからずいるのだから、
ハルキストへの違和感だけでなく、
こころのよりどころとしての、村上作品にふれたらいいのに。