まえにデイリーポータルZでみかけた
「ウソの泣ける話」がおかしかった。
これはとくにエイプリルフールのためにもうけられた企画ではなく、
(SNSのひろまりにより)『ウソでしかも盛った話』じゃないと私たちは泣けなくなりました
の現状認識から、ウソでもいいから泣けるはなしを応募したのだ。
うそだと ことわったうえで、うそをつく。
「これはウソですが」と、あらかじめ うちあけられているのに、
よんでいるとついついひきこまれるからおかしい。
「全部ウソなんですが、奇跡の話を聞いてください」
というかきだしでも、
ウソだとかいてありながら、スルスルっと納得してしまう。
わたしたちは、うそでもいいから
ものがたりをほしがっているようだ。
いちばんおかしかったのが、
「機長の英断が一人の受験生を救うウソの話」
東京で生まれ育ち、大学受験したことがないのですが聞いて下さい。
地方に住んでいた私は子供の頃に両親を事故で亡くし、アルバイトをしながら東京の大学に進学するために猛勉強をしていました。
受験のために生まれて初めて乗った飛行機が離陸してから、乗り間違えたことに気づきました。 行き先は東京ではなく、鳥取とアナウンスで聞きパニックに陥りました。事情を理解した乗務員さんが機長室へ走りました。
その直後に、なんと飛行機が急旋回をしたんです。
「管制塔から許可がおりました。ただいまから、この飛行機は行き先を変えて羽田に向かいます。」
それ以来、乗り物に乗る前には必ず行き先を確認する習慣がつきました。
機内から拍手が起こりました。
by pris
ウソなのになける(ウソです。なかない)。