2019年04月16日

ドクのまねをして寝酒にカティサーク

ゆうべは寝酒にカティサークをのむ。
映画『グリーンブック』で
ドクが毎晩1本あけていたウィスキーだ。
みどり色が特徴的な背のたかいボトル。
ブレンドされたスコッチウィスキーで、
しかも1本1000円ぐらいとやすい。
ドクのまねがしたいだけなので、もちろんストレートにする。
上流階級にぞくするドクが、なぜカティサークにこだわるのだろう。
どんなメッセージがこめられているのか、
あるいは、なにかのコンプレックスと関係があるのか。
ドクのふるまいからは、ウィスキーなら
シングルモルトがにあいそうなのに。

そだちや環境に、ドクがふかい闇をかかえているとはいえ、
毎晩1本のウィスキーは度をこしている。
からだに、ましてや演奏にいいわけがない。
それでもドクは1本のウィスキーを あけずにおれなかった。
映画のなかでドクがカティサークをのむとき、
ただぼんやりと椅子にすわり、
チェイサーもなしにショットグラスを口にはこんでいる。
おいしいからのむというよりも、孤独さがきわだつのみ方だった。

黒人専用のクラブでトニーが
「カティサークと今夜のスペシャル」を注文する。
「そんな気どった酒、おいてあるわけないでしょ」
とじゃけんにあつかわれるのかとおもっていたら、
すぐにつうじた。
ドクがバーボンをのまないのはわかる気がするけど、
黒人専用のクラブでスコッチというのは意外だった。
アメリカで、カティサークがどういう存在なのか
わたしには知識がないので、不思議におもえた場面だ。

『グリーンブック』をみたあとで
フライドチキンをたべたくなったひとはおおいだろう。
カティサークもまた、あの映画のあとでは
必然的にからだがもとめる酒だ。
いつもバランタインの水わりをのんでいるわたしは、
カティサークのやすっぽい味わいに したしみをおぼえる。
ドクとはちがい、1/5ほどのめば、寝酒としてじゅうぶんだった。

posted by カルピス at 21:50 | Comment(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする