2019年08月24日

実践報告会に参加する キーワードは、居場所づくりと自立

職場が主催した実践報告会に参加する。
市内にある4つの介護事業所が、それぞれ20分ほどで
これまでのとりくみを発表した。

さいきんのわたしが興味をひかれるのは、
せんじつよんだ『居るのはつらいよ』(東畑開人)にでてきた
「ただ、いる、だけ」をみとめる居場所づくりだ。
きょうのはなしをきいていても、
わたしたちの仕事は、けっきょくのところ
居場所づくりなのでは、という気がした。
ひとつの事業所が発表したのは、
1年ほど仕事につけたけど、そのうちかよえなくなり、
いまは契約をむすばなくなった方についてのはなしだった。
どうしたら そのひとが つらいとかんじないでいられるか。
その居場所をととのえるのが、わたしたちの仕事だ。

また、自立とはなにかについても、介護にたずさわるわたしたちは、
もういちどかんがえてみたほうがよさそうだ。
東畑さんと高野さんの対談にでてきた
日本人はつめたいというソマリ人のはなしが衝撃的だった。
http://parupisupipi.seesaa.net/article/469045010.html?1566649679
わたしがこれまでかんがえていた自立とは、
自分にできることは 自分ですること、だったのに、
そうではない社会が世界にはいくらでもあり、
日本でも、そうしたつめたさに
はじきだされているひとがたくさんいる。
そうしたひとは、居場所をもとめてデイケアにやってくる。
「いる」のがつらいのなら、なにかをやればいいのだけど、
それができないからデイケアにいくわけで、
ただ、いる、だけを保証しながら、
居場所になじんでもらうことになる。

いちばんさいごに、わたしたちの事業所の発表として、
理事長がみずから 17年間のとりくみをふりかえった。
はじめはデイサービスと居宅介護(ヘルパー派遣)だけだった事業が、
必要におうじてその後どんどんふえていき、
いまでは6カ所でいくつもの事業を展開している。
利用者と家族に できるだけよりそおうとする理事長の姿勢が、
おおくのかた、そして職員から支持されて
あまり類をみないタイプの事業所としてそだってきた。
しかし、いつまでも理事長だのみというわけにはいかず、
これからはわかい職員たちが中心となって
こころざしをうけついでいく段階にはいった。
わたしたちの仕事は居場所づくりなのだから、
利用するひとにあった居場所を、いくらでもつくればいい。
事業所をつくるのは意外とかんたんで、
問題はつづけること、とこれまでおもってきた。
でも、あたまとからだをうごかして、
とにかく必要とされる居場所をつくってしまうのが大切だと
このごろかんがえるようになった。
うまくいかなかったら、そのときに対応をかんがえる。
居場所づくりと自立をキーワードに、
これからのとりくみを くみたてていきたい。

posted by カルピス at 21:30 | Comment(0) | 介護 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする