2019年10月05日

林雄司さんの大発見「五七五は逆から読んでも五七五」

林雄司さんの記事、「リズムだけ俳句」をよむ。
http://yaginome.jp/?p=2383
トラックの車体にかかれたコピーが、
左から右にかかれていて、そのままよむと、
なんのことだかわからない。

「いま住(じゅ)の木 なかたゆ心 しよでん住(じゅ)」。
もちろん もとは「住んでよし 心ゆたかな 木の住まい」だ。

意味はわからないのに、ちゃんと五七五のリズムが
まもられていることに林さんは気づいた。
もともとが五七五なのだから、さかさによんでも五七五なのは
かんがえてみるとあたりまえだけど、
意味はないのに、リズムのよさがたもたれている。
「俳句は逆から読んでもいいのだ」が
林さんの第一発見。

さらに林さんは、いくつか俳句をいじってみて、
「完全に意味のない五七五のほうがグッとくる」という
さらなる発見へとつなげている。
五七五のリズムは最強だ。

意味はわからない、リズムだけでもおもしろい、といえば、
「アジアの純真」がそうだし
(北京 ベルリン ダブリン リベリア 束になって 輪になって・・・)、
桜高軽音部がうたう「Don't say "lazy"」も、
きいていて、なんのことだかわからない。
Please don't say"You are lazy"
だって本当はcrazy
白鳥たちはそう
見えないとこでバタ足するんです
本能に従順 忠実 翻弄も重々承知
前途洋々だし…
だからたまに休憩しちゃうんです

リズムだけでひっぱっている。
そんなことをいえば、ラップもリズム優位でつくられる。
いまや われわれのまわりには、意味のないフレーズがあふれている。
五七五による俳句のリズムになじんだ日本人は、
さらにその感覚を発展させ、
まったく意味をもたないことばのつらなりまで
たのしめるようになった。
意味がわからないほうがいい、なんて、
いったいだれが予想しただろうか。

posted by カルピス at 09:52 | Comment(0) | 林雄司 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする