勝利の余韻にひたりたくてネットをみていると、
いくつかのすばらしい記事にであえた。
ひとつは、フモフモさんのこまかい分析と、
あついメッセージにあふれた記事。
http://blog.livedoor.jp/vitaminw/archives/53334838.html
もうひとつは、サッカーライターの宇都宮徹壱さんが、
日本代表のすばらしいメンタリティを紹介した記事。
https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201910140002-spnavi?p=2
試合後の会見もまた、素晴らしいものであった。スコットランドのグレゴー・タウンゼント、日本のジェイミー・ジョセフ、両HCとも会見の冒頭で台風の犠牲者への哀悼の意を示した。さらに印象に残ったのが、日本のリーチ・マイケル主将のコメント。いわく「試合前に、ジェイミーが『これはわれわれだけの試合ではない』と語っていた。この試合を実現させるために、多くの人たちがたくさんの努力をしてくれたことも知っている。この試合が、日本の皆さんにとって必要であることを(自分たちは)理解していた」──。
自国のラグビーの歴史を塗り替えた直後に、こうした配慮のある発言はなかなか出てくるものではない。私たちが応援している日本代表とは、こういう人たちなのである。(宇都宮徹壱)
「私たちが応援している日本代表とは、こういう人たちなのである」
になける。
宿敵といわれるスコットランドに快勝し、
よろこびをかみしめようかという瞬間にもなお、
台風による被害にあわれた方、
台風のなか、きびしい状況のなかで、
運営をささえたひとたちへの配慮をわすれない。
サッカーを専門とする宇都宮さんは、
「サッカー脳で愉しむラグビーW杯」と題して、
日本代表を中心にラグビーの魅力をつたえている。
もちろんサッカーもすばらしいスポーツだけど、
いまや膨大な金がゆきかうビジネスとしての面がつよくでて、
競技として純粋にたのしみにくくなっている。
ラグビーは、ニワカファンでしかないわたしでも、
じゅうぶんにあつい気もちをくみあげられる。
28-21で勝利した日本は、予選プールを4戦全勝として、1位通過で初のベスト8進出を果たす。それはまさに、日本ラグビーの歴史が変わる瞬間であった。
試合後、記者席のある5階から会見場のある3階まで、夢心地で駆け下りていった。この感覚もまた、17年前の(サッカーW杯日・韓大会)ロシア戦に勝利した時とまったく同じ。あの時のW杯初勝利は、確かにうれしかったし、とても誇らしかった。けれどもラグビーの日本代表は、もっと素晴らしい偉業を成し遂げた。何しろティア1(伝統国)2チームを破っての予選プール全勝、しかもアジア勢初のベスト8進出である。残念ながらサッカーの日本代表は、まだそこまでの高みは経験していない。
ラグビー代表チームは、ことしにはいってすでに240日も
合宿をはっているという。サッカー代表ではとてもかんがえられない。
前回のW杯から、今大会をむかえるまでの4年間、
どれだけのエネルギーをベスト8へ、
さらにはそのさきにある決勝トーナメントにむけて
彼らがそそいできたのかに胸をあつくする。
歴史をぬりかえたラグビーの日本代表が、
このさきどんな景色をみせてくれるのか。
20日の南アフリカ戦がますますたのしみとなる。