2019年11月01日

『サマータイム』はだれがうたってもすてきだ

佐藤多佳子さんの『サマータイム』は、
連作短編集で、はなしのなかにピアノがよくでてくる。
一作目でひかれるのが「サマータイム」で、
どんな曲なのかとユーチューブでさがしてみた。
ノラ=ジョーンズがうたう「サマータイム」は
わたしがしっている曲だった。
サム=クックのベストにはいっており、
彼がうたっているので、ジャズだとはおもわなかった。

ユーチューブには、「サマータイム聞き比べ」
というページまであった。
エル=フィッツジェラルドがいいなー、とおもうと、
ジャニス=ジョップリンも、彼女らしくてすてきだ。
彼女がうたう「サマータイム」も、
彼女のアルバムで、これまでなんどもきいていたのに、
「サマータイム」だと気づかなかった。
はじめて「サマータイム」をきいたのは
サム=クックがうたったものだ。
とうぜんききなれており、わたしにとって
「サマータイム」とは彼がうたう曲だった。
でも、それはわたしのかってなおもいこみで、
「サマータイム」は「聞き比べ」がこころみられるほど、
たくさんのひとにうたわれてきた曲のようだ。
それぞれが、自分のうたにアレンジしきっている。
アレンジしきっているので、まるでべつの曲にきこえる。

清志郎がうたう「サマータイム・ブルース」は、
「サマータイム」とはべつの曲だ。
ウィキペディアにはエディ=コクランの曲とある。
清志郎は「原子力はいらない!」と歌詞をかえてうたっている。
わたしはこの曲で日本にある原発が37基(当時)なのをおぼえた。

岸谷香さんの「Unlock the heat」をラジオできいていたら、
「これまでにもっとも衝撃的だった曲は?」
という視聴者からの質問に、岸谷さんがくわしくこたえている。
外国の曲をいくつかあげたあと、
「日本では、やっぱりRCサクセションかなー、
キヨシロウさんにはいろいろと・・」というおしゃべりがあった。
岸谷さんのはなし方に これまでしっくりこず、
ほかに番組がないからなんとなく、というていどにきいていた。
でも、「衝撃的な曲」に、RCの名前をあげてくれたので、
好感度がいっきにたかまる。
岸谷さんは、RCの「よォーこそ」をとりあげ、
「バンドのメンバーを紹介しながら、それを曲にしてしまうなんて
サイコーのアイデアだとおもった」とはなしていた。
ものすごくたくさんのアーティストと、
彼らがうたうものすごくたくさんの曲のなかで、
RCがいちばん衝撃的だった、なんていってくれてすごくうれしい。

posted by カルピス at 22:05 | Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする