2019年11月19日

国際親善試合、日本対ベネズエラ 1−4の大敗も、いい教訓となる

国際親善試合、日本対ベネズエラ
1−4でベネズエラ

ベネズエラについて、国内経済がめちゃくちゃな状態におちいり、
貧富の差がいちじるしく、スラム街がふくらみつづけ、
じゅうぶんな食料や薬がでまわらなくなっている国として、
このごろしばしば新聞で目にする。
そうした状況の国が、どのように代表チームを組織したり、
サッカーリーグを運営できるのかがすごく不思議だ。
ベネズエラは、試合の10日まえに日本にはいり、
この試合にむけ、からだをならしてきたという。
だれがそういう冷静な準備をすすめるのだろう。

親善試合だし、あまり期待しないでみていたら、
そのベネズエラが、前半8分というはやい時間に先取点をきめる。
まあ、ゆるく試合にはいると、気もちがおちつかないまま
あっけなく点をいれられるのは、サッカーでよくありがちな展開だ。
そのあとリズムをとりもどせば、
すぐにおいつき、逆転もしてくれるだろう。
楽観してみていたら、前半の中盤では
たしかに日本がリズムよくボールをまわし、
なんどもゴールにせまる場面がうまれた。
点がはいるのは、時間の問題だとおもっていたら、
逆にベネズエラが2点目、さらに3点目をきめる。
きめたのはぜんぶロンドン選手。ハットトリックだ。
前半終了間際には、おまけの4点目までさしだしてしまう。
日本は中島と浅野まで自陣にもどってまもりにくわわる。
中島までもどるのは、日本のくるしさをあらわしているだろう。
ベネズエラの選手は、技術と連携にすぐれ、
日本のパスをかんたんにうばい、攻撃へとつなげていく。
前半で0−4。ここまでくると、
後半を、どうたてなおすのかがたのしみになってきた。
このさき、さらに点差をつけられるわけにはいかない。
日本は必死に点をとるしかない。
それができるチームかどうか。

きょうのディフェンスには、センターバックが植田と畠中 
サイドバックに室屋と佐々木がはいる。
前線は、鈴木武蔵に浅野、そのしたに中島と原口がいるし、
ボランチは橋本と柴崎なので、攻撃陣はなんとかなるだろう。
心配なのはディフェンスの連携がとれるかどうか。
その心配が現実となる。

日本は後半から2トップをやめ、浅野のワントップと、
そのしたに、原口・中島・古橋がならぶ。いつもの4-2-3-1だ。
後半がはじまると、日本はすぐにあいてのゴールまえにせまる。
点にはむすびつかなかったものの、
そのあともなんどもゴールをおびやかした。
20分には永井(浅野)と山口(橋本)がはいる。
いきおいがまし、ちがうチームになった日本。

後半24分、山口のミドルシュートが
相手ディフェンスの足にあたりゴールへ。
ようやく1点をかえす。
そのあとも日本がせめつづける。ボールをうばわれても、
たかい位置からプレッシャーをかけてうばいかえす。
ベネズエラはリズムをうしない、
日本がおしこんだまま試合をすすめる。
永井と原口のプレッシャーがすごい。
ほかの選手も、かれらにのせられるように、
連携したプレッシャーがとれるようになる。
古橋は、いいところに顔をだし、攻撃のリズムをつくった。
ヴィッセル神戸で大物すけっと
(ビジャ・イニエスタ・ポドルスキ)とプレーし、
たかい技術でうりだしちゅうの、古橋の名をつよく印象づける。

前半に4点をうしなえば、さすがに試合はきまっている。
それでも日本は後半なんとかもりかえし、攻撃の形をつくった。
つよいチームをあいてに、ゆるく試合にはいるとどうなるか、
いまさらながらの よい教訓となったのではないか。
そんな状況をどうたてなおすかは、なかなかできない体験だ。
W杯アジア2次予選を全勝でおえ、楽観ムードがたかまっていたけど、
わるいときの日本は、まだまだこの程度の実力なのだとおもいしる。

posted by カルピス at 21:36 | Comment(0) | サッカー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする