2020年01月07日

大北栄人さんがダンボールでつくった裸婦像に はげしくこころをゆさぶられる

デイリーポータルZは、まえに掲載した記事を、
「再放送記事」として ふたたび陽の目をあてている。
なんねんたっても、おもしろいものはいつまでも色あせない。
きょうは、大北栄人さんによる
「ダンボールで裸婦像をつくると泣けてきました」がのっていた。
https://dailyportalz.jp/kiji/150825194381
デイリーポータルZの記事は、
それぞれライターの特徴がよくあらわれていて、
わたしがしらないジャンルのはなしでも、
たくみに興味をかきたてられていく。
大北さんはわたしのツボをおしまくるライターだ。
この裸婦像づくりの記事もまた、
わたしのこころをはげしくゆさぶった。
わたしはこんなにもトホホな記事がすきだったとは。

そもそも大北さんはなぜ裸婦像を、
しかもダンボールでつくろうとおもったのか。
よくわかんないけどダンボールでいいかな…

このかるいノリが、すべてのまちがいをスタートさせてしまった。
なにもダンボールで裸婦像をつくらなくてもよさそうなのに。
すべてを順序だてて、
裸婦像制作の過程をこまかく紹介しようとおもったけど、
じっさいに記事をよみ、写真をみてもらったほうが
てっとりばやいにきまっている。
裸婦像がしだいに姿をあらわしていく不気味さや、
幼稚園からかえってきたむすめさんが、
つくりかけの裸婦像をみて、かたまっている写真がおかしい。
ダンボールを貼りながら女性の体の正解を探してるのだ。いけないことをしているような気持ちになる。未だ経験したことのないようなものすごい時間である。(中略)
そして女性の記憶がよみがえっては何度も叫ぶ。後悔とはずかしさと懺悔の念がすごい。今、手元に宗教のパンフレットがあったら3つくらい入信していたし、怪しい快眠ふとんなら18枚くらい買っていただろう。

裸婦像をつくるのは、ふだんどこかにしまいこんでいる自分の女性観を
正面からみつめなおすシビアな体験にほかならない。

記事をよくよんでみると、
大北さんがダンボールでなにかをつくるのは
これがはじめてではない。
これまでにもリカちゃん人形づくりをこころみて
最大級のトホホをうみだしたのは、3年まえの大北さん自身なのに。
https://dailyportalz.jp/kiji/121120158417
それでもこりずに裸婦像づくりをおもいたった大北さん。
裸婦像づくりの記事とあわせ、リカちゃんのほうも ぜひよんでほしい。

しあがった裸婦像を、大北さんは しりあいの小野さんにもみせる。
「さわってもいいですよ」と大北さんが声をかけると、
小野さんは胸をさわろうとし、そこで手がとまった。
「こんなものでも……胸をさわろうとするとドキドキするものですね」
小野さんが裸婦像を女性としてみとめてくれた瞬間に
おもわずわたしまで胸をあつくする。
タグ:大北栄人

posted by カルピス at 21:53 | Comment(0) | デイリーポータルZ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする