2020年01月19日

震災から25年、長田区をたずねた遠藤さんと重朗

阪神・淡路大震災から25年をむかえた朝、
朝日新聞に「夜廻り猫」がのった。
遠藤さんと重朗がたずねたのは長田区だ。
深谷かおるさんは、そして遠藤さんは、
長田区のひとたちがかかえるかなしみを、
どうすくいあげるだろうか。

25年まえの朝、震災にあった河合さんが
遠藤さんを長田区へ案内しながら当時をふりかえる。
「おっちゃん助けて、パパとママ埋まった」と
おさない姉妹にたすけをもとめられた体験を
河合さんが遠藤さんにはなす。
マンガとしての「夜廻り猫」に、いつものようなひねりはない。
深谷さんは、自分のアイデアをふくらますのではなく、
ただきき役にてっしている。
深谷さんは福島県出身で、東日本大震災のとき、
ふるさとが被災している。
当事者が、震災のときにどんなおもいでいたのか、
深谷さんは耳をすまそうとしている。
深谷さんは、いかに遠藤さんであろうとも、
震災でこころにキズをおったひとたちに
よりそうのは かんたんではないとしっている。

「夜廻り猫」でえがかれるのは、
かなしいおもいをしているひとたちだ。
ストレートにに「かなしい」といえるひとばかりではなく、
こんがらがった「かなしみ」をかかえるひともいる。
遠藤さんは、そのひとがかなしみに気づかなときでも、
そっとよりそうし、反対に遠藤さんが、
なにかをおしえられるときだってある。
17日にのった「夜廻り猫」で、
遠藤さんは「人を助けるのは人なんや」という
河合さんのことばをひきだしている。

遠藤さんをもってしても、震災の事実はデリケートだ。
ワカルだったら、はなしをかるくはできるだろうけど、
あんまりヘラヘラしたわらいではおさまりがつかない。
遠藤さんが、いつものようにきき役にまわるしかなかった。
そして遠藤さんは、震災の事実をかたりつぐ
たいせつな役割をはたした。

posted by カルピス at 21:59 | Comment(0) | ネコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする