土曜日の午後4時からはじまる
NHK-FM「ラジオマンジャック」がすきで、
できるだけこの時間はラジオに耳をかたむけるようにしている。
とはいえ、ほんとうのところ、
それほどのぼせてきくほどの、特別な内容でないこともたしかで、
たのしみにしていると、かたすかしをくいやすい。
かるくて、どうでもいい内容がうりの番組だから、
そうした感想をもってしまうのは、
番組づくりが成功している証拠ともいえ、
けして たいくつだとか、つまらない、といっているわけではない。
この番組のためだけに2時間をあけるのは、
すこしもったいないけど、きかないでいるのもさみしい、
みたいなビミョーな関係におちついている。
インフルエンザからなんとかたちなおったあとの土曜日、
ぼーっとした頭をかかえ、年賀状の返事をかいていた。
6時をすぎたころ、つまり番組がおわったころ、
土曜日だから 「ラジオマンジャック」の日では、
とようやく気づく。
やみあがりで、本をよむ気にはなれないものの、
かるい内容のラジオ番組ならぴったり、
というコンディションが。何年にいちどかおとずれる。
ぼんやりと「ラジマン」に耳をかたむけるのが、
サイコーな場面だったのに、みすみす みおくってしまった。
やみあがりにきかなければ、いつきくのだという
不思議な番組をききのがし、はげしく後悔する。
「聞き逃し放送」をしらべても、
「ラジマン」は対象外の番組のようで、
もはやどうにもならない。にがした魚はおおきかった。
そのつぎの週になると、やみあがりの時期をおえ、
「ラジマン」だけのために2時間をあてるには
からだも頭もげんきすぎた。
でも、まえの週にききのがしたくやしさから、
意地になって「ラジマン」に周波数をあわせる。
はたして、番組の内容とわたしのコンディションが一致せず、
本をながめたり、ネットをのぞいたりしながら、
ほとんどうわのそらで番組をきいた。
あんがい、やみあがりに最適、というのは
わたしのたんなるおもいこみにすぎず、
じっさいは、いつきいても、パッとしない番組かもしれない。
やみあがりという、最適な機会をのがし、
「ラジマン」のただしい きき方を、いまだにつかめずにいる。