「チャリダー」(NHK-BS)で
「坂バカ女子部」の一年をふりかえっていた(再放送)。
8月の乗鞍ヒルクライムにむけ、「坂バカ女子部」の3人が、
半年のあいだ自転車とどうむきあったか。
番組でいちばん印象にのこったのは、
ふるやいなやさんが自分の部屋で
汗をボタボタこぼしながら自転車をこぐ姿だ。
おわらいの世界では、なかなか芽をだせず、
それにくらべて自転車は、
練習にとりくんだ成果が すぐにレースであらわれる。
ふるやさんは だんだんと自転車に魅力をかんじるようになり、
仕事とバイトでいそがしいなか、
自分むけにつくられた練習メニューにそって
まいにち部屋で自転車をこいでいる。
あかるさだけがうりの芸人さん、とおもっていたふるやさんが
メニューをみつめ、ひたすら自転車をこぐ姿はかっこよかった。
レースのまえに右膝をいため、自転車にのれなかったときは、
精神的に不安定な日々をすごしている。
自転車にかわる練習として プールでおよぐようアドバイスをうけ、
ひさしぶりに乗鞍にむけた練習ができたといい表情をみせた。
結果的には、この期間がいい休憩となり、
レースの本番では、去年のタイムを10分以上ちぢめて
215人中の20位にはいっている。
努力して、その結果がついてきたのだから、
ゴールしたときのふるやさんは とてもうれしそうだった。
「真剣ならではのたのしさを味わっている」
と、充実感いっぱいの笑顔だ。
女子部のエース、星恵莉奈さんは、
素質にめぐまれているものの、まじめな性格がわざわいし、
乗鞍ヒルクライムのまえに練習をやりすぎた。
レースのまえに試走したら、去年よりもタイムがわるく、
それが不安な気もちをあおり、練習量をおとせなかった。
つかれがたまったからだはゆうことをきかず、
トップとの差がひらくいっぽうで、去年よりもタイムがわるい。
結果は8位で、目標にしていた3位以内にとどかなかった。
結果がともなわなかったくやしさで、
ゴールのあと星さんはなきくずれている。
負けん気のつよさが星さんのつよみであり、
ふがいない自分をゆるせなかった。
おでん屋さんでのうちあげでは、一年をふりかえり、
とてもたのしかった、修正点をおしえてもらったので、
次のレースにつなげたい、とはなす。
ほほえみをうかべながらも、目はわらっておらず、
乗鞍で結果をだせなかったくやしさがつたわってくる。
この経験をいかし、きっと来年はおおきく成長するだろう。
ふるやさんと星さん。
ふたりに共通するのは、真剣な表情で自転車にうちこむ姿だ。
青春ということばがピッタリなふたり。
目標にむけて ひたすらエネルギーをかたむける。
自分ひとりではなく、仲間がいる。
理由はなく、ただつよくなりたい。
これからの彼女たちの活躍に期待したい。