『本の雑誌 5月号』をいつもの本屋さんでかう。
いつもの本屋さんで、いつもの『本の雑誌』をかうしあわせ。
いつもとおなじように、充実した紙面をとどけてくれた
「本の雑誌社」スタッフに感謝する。
毎月14日をすぎると『本の雑誌』をかい、
いつもの曜日にいつもの番組をきいたりみたり。
あたりまえの日常がどれだけありがたいか。
ただ、「本の雑誌社」営業の杉江さんのブログをよむと、
http://www.webdoku.jp/column/sugie/2020/04/18/175315.html
状況はそうとうきびしそうだ。
毎週土曜日の「ラジオマンジャック」(NHK-FM)は、
先週から再放送になっている。
4月4日の放送をおえるとき、
「どうかみなさん、お元気でいてください」
ということばで赤坂さんはしめくくった。
その日は無事に放送できたけど、
次回の番組がどうかわるかは わからない。
赤坂さんの、その危機感が現実になった。
ひとがあつまって番組をつくるのが、
ラジオでさえむつかしくなっている。
『本の雑誌 5月号』の特集は、「薄い文庫を狙え!」。
いまはぶあつい本のたのもしさがすきだけど、
中高生のころは、よみやすそうなうすい本をさがしていた。
ただ、うすい本がほんとによみやすいかというと、
あんがいむつかしくて とちゅうでなげだしたりする。
うすくて印象的なのは、なんといってもカミュの『異邦人』だ。
年譜をいれても146ページしかない。
それでいて、よみごたえがあり、
ほかの小説のなかにとりあげられたりするから、
ねらうべき「薄い文庫」としておすすめしたい。
最近よんだうすい文庫としては
『その雪と血を』(ジョー=ネスボ・207ページ)、
http://parupisupipi.seesaa.net/article/473561831.html
『わが母なるロージー』(ピエール=ルメートル・220ページ)
http://parupisupipi.seesaa.net/article/473733826.html
がおもしろかった。
村上春樹さんの本でいうと、
もっている文庫でいちばんうすいのが
『ランゲルハンス島の午後』で110ページ。
わたしがすきな短編集
『蛍・納屋を焼く・その他の短編』が189ページで、
デビュー作の『風の歌を聴け』は155ページ。
本棚をさがしてみると、うすい文庫がいくつもある。
『変身』(カフカ)は92ページしかない。
ほかにも『脂肪の塊・テリエ館』(モーパッサン・128ページ)
がみつかった。
「薄い文庫」は、たしかにおもしろいきりくちだ。