ラジオをきいていたら
「ゴキブリに悪化」といっていた。
え、ゴキブリ?
「五期ぶりに悪化」だった。
経済のはなしなのに、完全に「ゴキブリ」ときこえる。
まちがってつたわらないためには、
どういいかえたらいいだろうか。
経済における一期が3ヶ月なら、
「一年3ヶ月ぶりに悪化」としたら
「ゴキブリ」にはならない。
これでは経済のニュースらしくないけど、
ゴキブリにきこえるよりいいとおもうけど。
「ゴキブリに悪化」ときこえるのは、
日本語の問題点なのではなく、
いいかえによって、いくらでもふせげる現象だ。
「クールジャパン」(NHK)で文字をとりあげていた。
スタジオにあつまった外国人ゲストは、
日本語の文字がだいすきなようで、
とくにカタカナは人気がたかかった。
日本語のなかに、漢字・ひらかな・カタカナと、
3種類の文字があるのをどうおもうか
鴻上さんがたずねると、みんな肯定的にとらえている。
漢字には、ふかい意味がこめられていてクールなのだという。
中国人のゲストでさえ、日本の漢字はうつくしいといっていた。
中国語の漢字は、漢字を簡略化しているので、
日本の漢字のほうに魅力をかんじるそうだ。
わたしは漢字をできるだけつかいたくない人間なので、
日本語ならではのうつくしさ、みたいにいわれると おもしろくない。
外国人からみると、漢字はかっこいい模様かもしれないけど、
身につけるのがどれだけたいへんかという体験も はなしてほしかった。
ひらかなとカタカナで100ちかくの文字、さらにそのうえに、
最低でも2000ちかくの漢字をおぼえなければ 本や新聞がよめない。
漢字には、音よみと訓よみがあり、
ひとつの漢字がなんとおりにもよめてしまうのは、
勉強する側にとって さぞかしたいへんだったのでは。
日本語の、クールでない面についても意見をききたかった。
もっとも、番組のテーマは「文字」だったので、
文字の魅力に注目するのは自然なながれだろう。
またべつの機会に日本語の問題点をとりあげてもらいたい。