https://event.rakuten.co.jp/earthmall/magazine/article/2020/0525/
たずねているのは編集部の安藤さんで、
インタビューをうけているのは、
フリーライターの地主恵亮さん。
地主さんは、12年の在宅勤務歴をもつベテランだ。
「家が一番落ち着く」地主さんは、在宅勤務にあきるという
ほかのひとの苦労がわからないという。
といっても、すばらしく快適な家にすんでいるわけではなく、
冷蔵庫がなくてもぜんぜんこまらない地主さんなので、
あまりほかのひとの参考にはならないかもしれない。
安藤:家にずっといると仕事と生活との境目がなくなりませんか?切り替えはどうしてます?
地主:無理に切り替えようとせず、ずっとダラダラと仕事しています。
安藤:やっぱりそうなっちゃいますよね。在宅勤務でそれが問題って言う人が僕を含めいると思うんですが、地主さんはそれで12年やってるので人によるんですかね。
地主:集中するまでにどうしても時間がかかるんですよね。なのでダラダラとはじめて、集中してくると一気にはかどる感じです。このへんは人によるのでなんとも言えないですが、あまり厳しくしすぎると続かないので、基本は自分に優しく、でいいと思います。(中略)
冷蔵庫開けてよけいな食べ物が入っているとつい食べちゃうので、在宅勤務の人は冷蔵庫を置かないのもおすすめだと思います。
安藤:これからも在宅勤務が続く人にアドバイスがあれば。
地主:さっきも話しましたが、あまり厳しくしすぎない方が続くと思います。ずっと家にいるんだから仕事なんてやっていればいつか終わるんです。だから気分が乗らないときはだらだらしても大丈夫なんです。
ふつうだったら生活リズムをととのえて、
みたいなアドバイスがおおいとおもうけど、
地主さんは「ダラダラと」とか、
「基本は自分に優しく」とか
ゆるい姿勢を大切にしている。
ずっと家にいるんだから仕事なんてやっていればいつか終わるんです。だから気分が乗らないときはだらだらしても大丈夫なんです。
がすごくこころづよくひびいてくる。
それでいいんだ。
わたしはまえの職場をやめたあと、
2ヶ月ほど完全に仕事からはなれていた。
といっても、失業状態だっただけで、
在宅勤務とはとてもいえない。
10キロはなれた畑まで自転車でいったりしていたから、
時間がありすぎてこまりはしなかった。
2ヶ月たったところで、送迎のアルバイトをたのまれ、
朝・夕に1時間半ずつ自動車の運転をはじめた。
家ですごすのは退屈ではなかったけど、
社会とのかかわりがきれるのは、たしかにこころもとなかった。
送迎のアルバイトを半年つづけたあと、
勤務時間をふやしていまにいたっている。
ステイホームがいわれだした今年の春、
仕事が障害者介護なので、在宅勤務、というわけにはいかず、
いつもとかわらないリズムで仕事をつづけている。
そんなわたしにも「ダラダラと」「基本は自分に優しく」は、
ありがたくて すがりつきたくなるアドバイスだ。