夜7時からなので、いつもなら夕ごはんをつくっている時間だ。
わすれないようほぼ日手帳にかきこんでおいたし、
料理しながらきけるよう、ブルートゥーススピーカーを用意して、と
準備万端にこの時間をむかえるはずだったのに。
ききのがし放送がないかしらべたけど、どうも対象外みたいだ。
残念だし、くやしい。
「村上RADIO」のサイトをひらき、
村上さんのおしゃべりをよみ、
かけられた曲のいくつかをきく。
今回は「(あくまで個人的な)特選オールディーズ」だったらしい。
村上さんが時代と音楽をきれいに整理している。
よく「激動の1960年代」みたいなことが言われますが、それはあくまで60年代後半の話であって、前半は文化的にはかなりのんびりした時代でした。(中略)ビートルズやらサイケデリック、アートロックみたいなのが登場してくるまでの五年間は、まさにお気楽ポップスの全盛期でした。
能天気で、すごくたのしそうだ。
ビートルズが出てきて間もなく、音楽シーンががらっとスリリングに変わっちゃうんだけど、それより前のポップ・ミュージックには「お気楽」っていうか、蛇が出てくる前の「エデンの園」みたいなのどかな雰囲気が漂っていました。でもその中ではElvis Presleyは別格でした。
村上さんがプレスリーのファンだとはしらなかった。
「蛇が出てくる前の『エデンの園』みたいなのどかな雰囲気」
なんて、村上さんらしい比喩がおかしい。
ヘビがでてくるまえの「エデンの園」。いってみたい。
サム=クックの“Wonderful World”のはなしは、
村上さんのエッセイでよんだことがある。
村上さんが更衣室で
“Don't know much about history”(歴史は苦手だ)と口ずさんだら、
だれかが“Don't know much about biology”(生物も苦手だ)と
つづきをうたった、というから、よくできている。
わたしだってこの曲をなんどもききかえし、
口にだしてもみたけど さっぱりうまくいかない。
サム=クックはさらっとうたっているのに、
わたしの口のうごきでは、とてもあの歌詞は はいりきらない。
「今日の言葉」にはマドンナがえらばれた。
実際の私はナイス・ガールなの。でもね、とことんビッチになることもできる。私は完全主義者で、いつもプレッシャーを感じ続けている。そしてそれを乗り切るには、時としてビッチにならざるを得ないのよ
もいいなー。
「とことんビッチになることもできる」
すばらしい。ナイス・ガールはそうでなくっちゃ。
ネットでよむのではなく、
村上さんのおしゃべりでききたかった。