アメリカの動画配信サービス
「HBO Max」のラインナップからはずされた、
ときょうの朝日新聞にのっていた。
脚本家のジョン=リドリー氏による批判がきっかけだという。
映画は南北戦争前の南部を美化し、有色人種の最も痛ましいステレオタイプを永続させている
わたしが高校生のころ『風と共に去りぬ』をみたとき、
「奴隷制って、そんなにわるくなさそうじゃない?」
という感想をもった。
スカーレットにつく めしつかいの黒人女性は、
お屋敷のすべてをしきってるようだったし、
男性の使用人も、やりがいをもってはたらいていた。
黒人と白人が、おたがいにたすけあって生きているようにみえた。
うっかり そうおもわせてしまうつくりだから
この作品が問題にされるのだろう。
奴隷制や人種差別についての知識がないと、
映画をみたとおりにしんじてしまう。
「HBO Max」は、本編のまえに歴史の解説をつけたうえで、
ふたたび『風と共に去りぬ』の配信をはじめたという。
アメリカのミネアポリスで、黒人のフロイド氏が
警官にころされた事件から1ヶ月以上すぎた。
アメリカだけでなく、世界じゅうで抗議のうごきがつづいている。
アメリカはなんてひどい国だろう、と批判するのはかんたんだけど、
日本にだって外国人にたいする差別があるし、
女性差別、障害者差別と、あらゆるところに差別がはびこっている。
フロイド氏の事件がきっかけで、
アメリカの黒人だけでなく、白人も参加して、
人種差別に抗議するうごきがたかまっているという。
白人にとっても、いまのアメリカにのこる差別問題は、
けして他人事でなくなっているのだろう。
そんなふうにして、目のまえにおきていることに、
声をだしていくしかない。
『風と共に去りぬ』のあつかいはそのひとつであり、
かつては『ちびくろサンボ』が問題視されたし、
色えんぴつからは「はだいろ」がなくなった。
フロイド氏の事件をおもくうけとめ、
人種差別がなくなる方向へ 世界がかわるよう ねがっている。