2020年07月19日

おとなって、いいかげんだなー

すこしまえの朝日新聞で、NON STYLEの石田明さんが、
高校の野球部でのおもいでをかたっていた。
記事をよむと、それはないでしょ、みたいな
ぞんざいなあつかいを監督からうけていたのに、
野球部は「今でもめちゃくちゃ良い思い出」なのだという。

部員はそうおおくないのに、なかなかレギュラーになれなかった。
ようやく背番号12を手にしてベンチにはいり、
どれだけうれしかったか。
高校さいごの試合、代打として打席にたつ。
最終回、2対15でまけており、しかも2アウトランナーなし。
ランナーがいないのに、監督からの指示はバントだった。
「セーフティーバントやったら失敗する可能性があるから、ちゃんと送りバントで」と監督。三塁線に打ってせめてもの思いでヘッドスライディングしたけど、ゲームセット。「無」ですよね。相手チームもポカーン。
 試合後は球場外に集まり、監督がそれぞれのよいところや思い出話を言っていきました。みんな泣いていました。
 ついに僕の番、「石井」って呼ばれて。「・・・あれ?これ俺やんな?」って。「はい」と返事したら、「昔部室で見かけた弁当、自分で作ってるっていってたな。あれ美味しそうやったな」って。監督としゃべったのはそれぐらいしかなかったですね。

打者がいないのに、おくりバントを指示し、
部員のなまえをまちがえておぼえ、
もっともらしく おくることばが「(弁当)美味しそうやったな」。
めちゃくちゃいいかげんな監督さんでおかしい。
先生って、この監督みたいに、調子よくて
生徒のことなんてあんまり頭にないひとがおおい。
 野球部のメンバーとは今でも定期的に年に1,2回会います。高校野球の思い出はたくさんありますし、今でもずっと同じ話をします。結局は楽しい話しか残っていない。
 夏の大会の中止が決まった夜、自分の高校野球のことを書いてるブログを更新しました。いてもたってもいられなくて。可哀想すぎやろっていうのも違うし、ちょっとでも軽い気持ちにしてもらえたらなって。

「いてもたってもいられなくて」がすてきだ。
「いてもたってもいられなくて」やったことは、
たいていそのひとのいちばんよい面があらわれる。

posted by カルピス at 20:33 | Comment(0) | スポーツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする