テレビ番組のCMで、
アホっぽい若者がパソコンをのぞきこんでいた。
「こうみえて、彼はそうとう仕事ができる。
ただ彼の優秀さを面接でみぬくのは、至難の技だ」
CMにはそのつづきがあって、
いかにも「できそう」な若者が、すましてたっている。
「こうみえて彼はまったく仕事ができない。
ただかれのダメっぷりを面接でみぬくのは至難の技だ」
Web面接システム「インタビューメーカー」のCMだった。
新型コロナウイルスの感染により、
ふつうの面接ができないことしの就職活動において、
相手のひととなりを正確にみぬくのは、
会社にとってものすごく大切なマストだろう
(仕事ができるふうをよそおって)。
ここからさきはわたしの自慢ばなしになる。
ジョギングをしているとき、みしらぬおじさんに
「あなたはフルマラソンをはしられますか? 」
とたずねられた。
それらしいスタイルをしているので、
おもわず声をかけたのだという。
「ありがとうございます。でも、すごくおそいタイムです」
と事実をつたえると、
おじさんは謙遜とおもわれたようで、
「がんばってください」とかえされた。
ランナーとして、ほんとにがっかりなタイムでしかはしれないけど、
わたしは はやくはしれそうにみえるようだ。
ほかにも、なにかの部活をおえた高校生がだべっていて、
そのまえをジョギングしていたら、
「ちわーっす!」「ファイト」
と声をかけられたことがある。
おそらく、そこそこのランナーが、
かるくながしていると、かんちがいしてくれたのだろう。
かんちがいでもいいから、ほめられるとわたしはよろこぶ。
「インタビューメーカー」のCMをみたとき、
ランナーの実力をみぬくソフトがあったら、
わたしの実力なんて すぐにばれるんだろうな、とおもった。