まいにちチェックしているブログに、
ミッドウェイ海戦についての映画、
『ミッドウェイ』がのっていた。
https://globalhead.hatenadiary.com/entry/2020/09/14/115437
さいきん再映画化され、評判になっているようだ。
わたしは、軍隊や戦争に つよく反対するものだけど、
正直いって、このミッドウェイ海戦だけは、
「たられば」をおもわずにおれない。
日本はこの海戦で虎の子の主力空母4隻をうしない、
それ以降のたたかいが決定的にくるしくなってしまう。
もし空母の甲板に飛行機をならべ、
爆弾をとりかえたりしなかったら。
日本の作戦が成功し、もしアメリカの空母を
壊滅的にしずめていたら。
そんな「たられば」を、小説にした作品があり、
わくわくしてよんだことをおもいだした。
ネットをみると、高木彬光さんの
『連合艦隊ついに勝つ』をよんで
ミッドウェイ敗戦の溜飲をさげたようだ。
戦争で「たられば」をいいだしても しょうがないのに、
そうおもわずをえないほど、このミッドウェイ海戦は
きわどいところで悪夢のような結果におわっている。
もちろん、日本の作戦が成功していたとしても、
中国では補給線がのびきった泥沼のたたかいがつづき、
やがては日本が戦争にまけるのはわかっている。
日本の軍隊がもつ、本質的な問題点は、
ひとつの作戦がかりに成功したとしても、
全体としての方向性はかわらない。
それなのになお、ミッドウェイ海戦だけは、
あともうすこしで成功したというおもいがきえない。
小学5年生のころにタミヤのプラモデルで、
ドイツ軍の戦車をつくり、兵器に関心をもつようになる。
中学生になると、松本零士さんの
「戦場マンガシリーズ」にしびれたものだ。
たたかう男の美学をかんじとり、
戦争にうつくしさをもみいだしていた。
わたしがもし第二次世界大戦の時代に生きていたら、
バリバリの軍国少年になっていたとおもう。
大学にはいると、本多勝一さんの本に影響をうけた
(『中国の旅』『殺される側の論理』『戦場の村』など)。
戦争がわるい、とよくいわれがちだけど、
戦争がわるいというよりも、問題は侵略する側にある、
という視点をもつようになる。
反戦主義者のつもりでいるのに、ミッドウェイ海戦では
なぜ日本の成功をねがってしまうのか。
わたしのこころの奥ふかくに、
力へのつよい関心がかくされているのかもしれない。
再映画化された『ミッドウェイ』をみたら、
どんな感想をもつだろう。