「畜生!」って、どういう意味ですか?
クッキー班でおしゃべりしているとき、
利用者の方からたずねられた。
畜生、といえば動物のことだけど、
それだけでは説明にならない。
「トーキング ウィズ松尾堂」をきいていたら、
ちょうどこの「畜生」がでてきた。
ゲストの厚切りジェイソンさんが影響をうけた芸人に、
「畜生!」とおおきな声でさけぶひとがいたそうだ。
その芸により、きいているひとは「畜生」が
どんな意味かをおぼえる、という。
ただ動物をあらわすのではない なにか。
学校の授業でまなぶのではなく、
社会での体験から身につくこともある。
ジェイソンさんのはなしをきいている松尾貴史さんは、
もちろんその芸人さんのことをしっていて、
「おおきな声なのもジェイソンさんとにてますね」
とうけこたえしている。
芸能の世界でながく仕事をしている松尾さんは、
むかしからいまにいたるまで、芸能全般にひろい知識があり、
どんなはなしも きれいにひろいあげる。
おなじ業界でながくやってるひとのつよみだ。
ひろく・ふかくいろんなひととつきあってきたからこその
経験のあつみというべきだろう。
ながく仕事をつづけた結果として、ゆたかな経験がつみあがっている。
こんかいの「松尾堂」は「日本語の不思議に迫る」。
このごろ気になることばが話題になった。
2人目のゲストとして紹介されたのは、
国語辞書編集者の飯間浩明さん。
このひとは、知識をひけらかすけど、どこかずれており、
ジェイソンのいうことのほうが、ずっと的をいている。
専門家としての知識をひけらかしてるだけだ。
しろうとにおしえてやろうという上から目線にいらだつ。
飯間さんの説明に、ジェイソンはひとつひとつ反論する。
ふたりのあいだをとりもとうと 松尾さんは気をつかっていた。
専門家のひとたちって、めんどくさいなーとおもった。
新型コロナウイルスでよくわかったことのひとつは、
専門家というひとたちの、あつかいにくさだ。
飯間さんは、つたわる文章をかくコツとして、
クイズ文形式がいいとはなしだす。
問題をだし、こたえ、理由を説明する、
という3点をおさえればいいというやり方だ。
ほんとうだろうか。これもまたふにおちない。
まず問題をだす、というのが不自然にきこえる。
そんなところから文章のかき方をまなばなければならないのか。
厚切りジェイソンさんと飯間浩明さん。
芸人と研究者と、まったくちがうタイプだけど、
日本語の不思議を説明するのは
ジェイソンさんのほうがうまかった。
「畜生」は、学校ではまなべない。
社会にでて、さまざまな日本語をあびることで身につくことばだ。