せんじつの記事にかいたように、
わたしがつとめる介護事業所は、ボジョレー=ヌーボーの解禁日、
つまり11月の第3木曜日、つまりきょう、
利用者やお世話になったひとたちへ、
ボジョレーと、自分たちがつくった製品をセットにして
プレゼントする行事がこの10年ほどつづいている。
問題は、ボジョレーをただくばるのではなく、
職員が仮装する、というしばりがある点だ。
職員は、まいとしどんな仮装をするかでなやむ。
わたしは派手な仮装に抵抗があるので、
デイリーポータルZがはじめた地味仮装をヒントに、
そこらへんにいるひとの仮装をして、
そこにストーリー性をもたせ、この4年をしのいできた。
宅配便のおじさんや、国政選挙に立候補する議員と秘書など、
アイデアにくるしみながらも、なかなかたのしんできた。
でも、ことしはもうアイデアがうかばない。
これまたデイリーポータルZの「ハトマスク」を
そのままパクることにする。
わたしがはいったチームは3人なので、
3人がハトマスクをつけて玄関にたったら
けっこうこわい光景になりそうだ。
ストーリーとしては、国勢調査にきたハトマスク、という線でいく。
で、きょうの夕方に、ハトマスクをかぶって
8軒の利用者宅をたずねる。
こういう冗談はひとをえらぶので、
よろこんでくれるひと、迷惑そうなひと、など
いくつかの反応がみられたものの、
おおむね好意的に対応してもらえた。
プレゼントをくばりおえ、事務所にもどると、
ほかの5組のペアが、どんな仮装をしたのかがわかる。
サザエさんと波平さんペア、変なおじさんペアが好評で、
決選投票の結果、変なおじさんペアがえらばれた。
わたしたちのハトマスクも、ハトがたくさんだと気もちわるい、
という、まさにわたしの意図をくみとってもらえた。
これがカラスだと冗談にならないし、
ライオンや象のマスクでは、無表情のこわさがつたわらない。
ハトならではの不気味さが理解されたのをよろこぶ。