いろんなところで反対意見を耳にする。
できるわけがない、とわたしはおもうけど、
政府や東京都、それにIOCは、
予定どおりにおこなう、といいつづけている。
政治的なかけひきで、だれもが自分から
「やめる」といいたくないのかもしれないけど、
ズルズルと結論をのばし、どうにもならなくなって
ろくでもない「判断」にいたるのは無責任というものだ。
実現できるというのなら、それなりの具体的な計画がしりたい。
けさの朝日新聞に、JOC理事の山口香さんが
「残念だけど、難しい」というのが冷静で、現実的な感覚なのだろう。
とのべている。
ふつうにかんがえたら、それが常識的な判断だ。
無観客という手もあるかもしれないけど、
そうまでしてオリンピックをひらく意味があると
わたしにはおもえない。
山口さんといえば、きょねんの3月に、
「東京オリンピックを延期すべきだ」と発言し、
JOC会長の山下さんが不快感をしめした。
JOCの理事でありながら、みたいな つまらない苦言だった。
あれから10ヶ月たち、またおなじような状況に日本はおかれている。
スポーツ界は、トップレベルばかりに価値をおいてこなかっただろうか。高い目標を持って精進することこそが素晴らしいとされ、(中略)勝利至上主義や体罰を生む土壌にもなった。スポーツが楽しいものとして根付いていたなら、五輪を「アスリートのため」だけではなく、自分ごととして考えてくれたかもしれない。
五輪を目指す日本の選手には、外の世界に目を向けてもらいたい。日本より感染状況が厳しい国は多い。ライバルがどういう状況なのか、どんな気持ちなのか。
山口さんの発言は、きわめて正常な感覚であり、
こうしたとらえ方こそが、世界からもとめられているのではないか。
このまえ「ランスマ 倶楽部」(NHK-BS)をみていたら、
ドリーム駅伝として、ドリームチームや女性芸能人最速チームなど、
4チームがきそう駅伝をやっていた。
参加しているのは、元一流ランナーや、
現役のトップクラスのひとたちで、
のろまなランナーであるわたしにはこういう企画はたのしくない。
エリートだけでかってにやってろ!と、とちゅうでみるのをやめた。
はやいひとが はやくはしって なにがおもしろいのか。
元エリートたちがたらす いやな汁のにおいをわたしはかぎつける。
東京オリンピックをやろうとするひとたちも
おなじようなにおいがする。
選手たちがこれまでいどんできた挑戦はとおといけど、
だからといってオリンピックをひらく状況とはおもえない。
どうしてもオリンピックがいいというひとは、
エリートだけがあつまって かってにやれば?