はじめはちょっとした違和感だったけど、
だんだんいたみがまし、いまではものをかむのも、
ツバをのみこむのもいたい。
ずっといたみが頭のなかにあり、気がちってしょうがないし、
だいいち、いたくておだやかな気分ですごせない。
ダメ元でバファリンをのむ。これが、劇的にきいた。
潮がひくようにいたみがきえてゆき、ものをたべられるし、
日課の「みんなで筋肉体操」にとりくむ元気もでてきた。
いたくない、ということがどれだけありがたいかをかみしめる。
林雄司さんのブログに、
「いま口内炎できてない!」という記事がある。
http://yaginome.jp/?p=1645
口内炎ができると、いたいしやっかいなので、
口内炎ができてないときは
「口内炎できてない!最高!」と思わないのは損である。
という発見を紹介している。
口内炎だけでなく、ほかにも
・痔
・親が病気
・期限をとっくに過ぎてるレンタルDVDがある
・借金がある
・確定申告しなければならない
などもやっかいさはよくにており、
それになやまされていないしあわせをかみしめたようがいい。
「いま痔じゃないし、確定申告の季節じゃない、最高!」と考えるのだ。
まえに股関節がいたくなったときも、
いたくないだけで、どれだけしあわせか、
生きてるだけでまるもうけ、とは
このことではないか、とおもった。いたみというのが、
どれほどひとの気分に影響をあたえるのか、はかりしれない。
第二次世界大戦ちゅうのアメリカ陸軍は、応急手あて用として、
兵士一人ひとりにモルヒネのちいさな注射が支給されていたようだ。
映画『プライベート・ライアン』には、
敵弾をうけ、大量の出血といたみにくるしむ兵士に、
おなじ部隊の仲間がモルヒネを何本もうつ場面がある。
モルヒネをたくさんうてば 死んでしまうけど、
いたみにくるしんで死ぬよりもいいという判断だ。
人類のながい歴史は、いたみとのたたかいだった、ともいえる。
いたくないことは、ほんとうにすばらしいことなのだ。
はやく「いま歯ぐきがいたくない!最高!」とよろこびたい。
薬箱にあったバファリンを、ぜんぶのんでしまったので、
ドラッグストアにでかける。
バファリンをかえばいいだろうと、かんたんにかんがえていたら、
バファリンだけでも種類がいくつもあり、どれがいいかわからない。
バファリンプレミアム、というのが、値段はたかいけど(40錠1700円)
なにしろプレミアムなのでかってみる。
でも、それまでにのんだバファリンよりききめがよわい気がする。
あんがいいたみがまして、効果をかんじないのかもしれないけど、
たかいのに、いたみがきえないのでは 割があわない。
プレミアムということばに、わたしはよわすぎるのかもしれない。