2021年03月08日

国語の授業でクラシック音楽をきき、感想をかくこころみ

「かけるクラシック」(NHK-FM)をきいていたら、
ブラームス交響曲第1番がリクエストされた。
高校で国語をうけもつ先生が、生徒たちの表現力をたかめようと、
クラシック音楽を 授業のはじめに3分だけ、みんなできいたという。
そして、曲についての感想を文章にしてゆく。
曲は先生がえらんだり、生徒がリクエストしたものをかける。
先生が、最後の授業にえらんだのが、ブラームス交響曲第1番だった。

ショパン一辺倒だった生徒が ベートーベンやモーツアルト、
さらにはシベリウスをリクエストするようになったり、
クラシックをきくようになってから、体調をくずす生徒がへったりと、
おもわぬ効果もあったそうだ。
クラシックのちからって、すごい。

はじめは、先生がまたかわったことをはじめた、と
ひややかな態度だった生徒たちが、
やがてこの時間をたのしにするようになったという。
音楽をきいて、その感想を文章にするのは
そうかんたんではない。
クラシックに耳をかたむけるうちに、
だんだんとそのすばらしさをつたえたくなり、
ゆたかな表現力を身につけていったのだろう。
こころをおちつかせ、きこえてくる曲に耳をかたむけ、
自然にうかんでくることばで文章をくみたてる。
音楽の時間ではなく、国語の授業というところがすばらしい。
生徒も先生も、さぞたのしい時間をすごしたことだろう。
親密な空間を共有する、得がたい体験だったにちがいない。
一方通行でない、これこそがこころにのこる授業だ。

番組では、ブラームス交響曲第1番の第4楽章がながされた。
わたしなら、この曲をどう表現するだろう。
先生が、さいごの授業にブラームス交響曲をえらんだのは
どんな気もちがこめられていたのか。
わかい生徒たちが、どんどんちからをつけてゆき、
みずみずしい感性で 自分の気もちを表現する。
こころのおくふかくにはいりこみ、クラシックに、作文に、
集中してとりくむ 生徒たちのようすが目にうかぶ。
彼らがかいた、のびやかで素直な文章を ぜひよみたいとおもった。

posted by カルピス at 21:21 | Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする