2021年04月30日

HIS(エイチ・アイ・エス)がひらいたそば屋さん

『本の雑誌 5月号』をよんでいたら、
旅行会社のHIS(エイチ・アイ・エス)が
都内にひらいた4店のそば屋さんについて とりあげていた。
きょねん緊急事態宣言がでたとき、
HISは全社員にむけて会社が新規事業を募集し、
そのなかから採用されたうちのひとつが
そば屋ということらしい。
どこかの大手と提携して そば屋経営のノウハウをいれるのではなく、
ひらいた4つのお店すべてが、まったくべつべつに
うごいているというからおもししろい。
それぞれに味とメニューがちがうのだから、
おなじ会社であるつよみをだせないような気がするけど、
自分たちの手でやる、というのがHIS文化としてあるそうだ。
まず自分たちの手でやってみよう、と。それに、自分たちがやることでスピード感が生まれます。(中略)今できることをすぐやって、失敗したら、また考えてやり直せばいいというのが会社の精神です。これまでも、そうしてきました

1980年にHISが旅行事業をはじめたとき、
机2つ、電話1本でのスタートだったという。
そのころは、格安航空券がひろがりはじめた時期で、
ちいさな会社がたくさんできて、それまでよりも
ずいぶんやすく外国へいけるようになっていた。
その後HISは旅行大手となり、わたしも外国・国内とも、
旅行するときはHISをつかっている。
新型コロナウイルスの影響で、旅行業界は
さきがみえにくくなっており、
これまでとおなじようにかまえていては経営がなりたたない。
HISのように、まったくあたらしい事業への展開も
こころみる必要があるのだろう。
旅行事業の穴うめとして、採算ばかりをかんがえるのではなく、
それぞれのお店で工夫をかさねるという、
やわらかい方針に好感をもった。

HISのそば屋さんをとりあげているのは、
平松洋子さんによる「そばですよ」という企画だ。
今回の記事で、もう70回も連載つづいている。
なんで『本の雑誌』が「そば」なのかよくわからないけど、
本についての雑誌が、本以外のことをのせても、
それがおもしろければ いいじゃないか、とおもう。
『本の雑誌』の、そんな なんでもありなところがすきだ。

posted by カルピス at 21:18 | Comment(0) | 本の雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする