2021年07月12日

5羽のツバメが巣だっていった

利用者をむかえにいく家で、玄関さきにツバメが巣をつくっていた。
巣ができあがると卵をうみ、つがいが交代で卵をあたためる。
そして、しかるべき日数がすぎるとヒナがかえるわけで、
すこしずつかわっていく巣のようすをみるのが、朝のたのしみとなる。

巣では、5羽のヒナがかえっていた。
15分ほどみていると、親鳥からエサをもらうのは、
けして平等ではないのがわかってくる。
親へのアピールがじょうずなヒナは、
どうしてもたくさんのエサをもらえるのではないか。
おおきなヒナを優先してそだてるのは、
確実に子孫をのこすためかもしれない。
ツバメの巣は、そんなにひろくはないので、ヒナがそだつにつれ、
ちいさなヒナは、すみっこやうしろにおいやられがちだ。
そうなると、親鳥からのエサがとどきにくい。
もっとも、15分の「観察」では、仮説をたてるだけだ。
親鳥は わたしが巣のちかくにいると、ヒナにエサをあげないけど、
玄関にはいって網戸をしめると、警戒をといて巣にもどってくる。
わたしには、親鳥がみえないときから、
ヒナたちはエサをもとめ、おおきな声をあげはじめる。
親鳥がとんでくるのを、音や気配でかんじるようだ。
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ある日の夕方、巣をみると、からっぽになっている。
外では親鳥とおもわれるツバメがあわただしくとんでいる。
なにかトラブルがおきたのだろうか。
ヒナになにかあり、おちつかない親鳥がさわいでいるのかもしれない。
おうちのひとによると、まえにヘビがヒナをたべたことがあるそうで、
なにかよくないことがおきたのでは、と心配する。
あとからおうちのひとにツバメのことをたずねると、
5羽ぜんぶが無事に巣だちました、とおしえてくれた。
ヒナのおおきさに差があると、やきもきしていたのは
わたしのおもいすごしだったようで、
けっきょくすべてのヒナぶじに巣だっていった。
親鳥にとって、5羽をそだてあげるのは、
あたりまえのことなのかもしれない。

おうちのひとのはなしでは、
なかには 巣からはじきだされるヒナもいるそうで、
今シーズンは、地面におちたヒナを 2回も巣にもどしたという。
巣からおちたヒナに、ぜったいふれてはいけない、
という説をよんだことがあるけど、どうもそれは俗説のようだ。
巣にもどしたヒナは、また家族として むかえられた、といわれる。
とにかく、無事に巣だってよかった。
からっぽになった巣をながめながら、
すこしさみしくツバメのことをおもう。

posted by カルピス at 21:38 | Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする