サッカー天皇杯準決勝、川崎対大分は、
圧倒的に川崎がおしこみながらも、
PK戦のすえ、大分の勝利におわる。
大分は、J2への降格がきまっており、
片野坂監督が指揮をとるのは、この天皇杯までとなる。
選手も監督も、なんとか天皇杯を手にして
サポーターをよろこばせたいという意気ごみが
試合開始とともに、つたわってくる。
試合は、すべての時間帯において、川崎がまさっていた。
ただ、大分のゴールキーパー 高木が、
スーパーセーブを連発し、川崎はどうしてもゴールをわれない。
高木はいったい 川崎のシュートを、何点とめたのだろう。
それでも川崎は、延長後半に小林がゴールをこじあけ、
これで試合はきまったかにおもえた。
しかしその2分後に、大分のエンリケが
きれいにヘディングをきめ、ギリギリの時間帯で同点においつく。
試合はそのまま決着がつかず、PK戦へ。
おしこんでいたチームがPK戦でまけるのはよくあることで、
川崎7人目の山根を高木がとめ、4対5で大分の勝利におわる。
川崎としては、延長戦にはいるまでに きめておきたかった。
大分の勝利がきまった瞬間、片野坂監督は
両手で顔をおさえたまま ピッチにたおれこむ。
大分で5年間指揮をとり、J3からJ1まで昇格させた片野坂監督。
決勝での浦和戦が、片野坂体制さいごの試合となる。
このままのいきおいを決勝にももちこみ、
なんとか浦和をやぶって天皇杯を手にしてもらいたくなった。